2010/12/17

「特別展 ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~」@ダ・ヴィンチ・ミュージアム

  Cimg1793

         「特別展 ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~

  今日はとても寒かったのですが、友人のChieさんがちょうど通訳の
お仕事で東京へいらしていたので、当展覧会をお誘いして、ご一緒に
鑑賞してきました(*^_^*)

      Cimg1794

  日比谷公園には、帝国ホテル側から入りますと左手に特設会場のテントが
ありまして、会場エントランスにはルーヴルを意識してか三角形のピラミッド型
のイルミネーションがとても美しく輝いていました~

      Cimg1792

  エントランスだけでもロマンチックですし、夜も午後9時まで開館しているので
お仕事帰りの方はどうぞ足を伸ばして、レオナルドが成し遂げた数々の天才の
偉業を一挙にご覧になって、レオナルドの科学と美術の世界をご堪能されて
くださいませ。

            L047145

     特別展 ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~

   もちろん、「モナリザ」の拡大写真と秘密も楽しみでしたが、レオナルドの
作品が一様に、コピーと言えども実寸サイズで壁に展示してあるとそれだけで、
オーラが出ているようで凄さを感じてしまいます。

   今まで本でしか見たことない数々のレオナルドが設計した模型も所狭しと
展示してあって、本当に500年以上前に発案した機械類には目を見張るものが
ありました。Chieさんと二人で、「凄いわね~!!」ばかり連発しながら、模型を
動かしたりして楽しい時間を過ごせました。

   「モナリザ」の「25の秘密」は、新しい発見があってとても面白かったのですが
細かく分解しなくてもやはりレオナルドの奥行きある絵の深さというものに圧倒
されてしまいます。人間と自然は一体化しているということやモナリザの中に
自身を投影して永遠にレオナルドが生きているかのように語りかけてくれます。

       Davinci_cena00_2

                 「最後の晩餐」

  最後の部屋にありました実寸大の「最後の晩餐」の映像は圧巻でした。
Chieさんと一緒に、「すごい大きいね~!遠近法が良く分かるわね~!」
と感嘆な声を述べながら、前に設置してあるベンチで眺めていました。

  私も思ったより大きくて今まで気が着かなかった手足やパンやキリストの
表情もじっくりと観ることができて良かったです。詳細な解説もビデオで放映
されていて、そちらも分かりやすかったです。

  少し荒々しい展示のようにも思えましたが、やはり「モナリザ」の画像に
ぐるっと囲まれた時は、ものすごく感激しました。レオナルドの素晴らしさを
再発見できて、胸がいっぱいになりました。日本側の監修者の池上先生にも
この度は、このような素適な展覧会を開催して下さって御礼申し上げます。

    Cimg1796 

 鑑賞してからChieさんと併設のレストランで、食事をしました。
レストランから眺める日比谷公園の夜も大噴水も見えていい感じです

ただ、テントなので寒いですが、お料理はお値段のわりに美味しかったです。

   Chieさんからケーキセットをご馳走していただいて、ありがとう
ございましたm(__)m 今、私が通っているスクールで先生もされていらした
Chieさんは語学の達人なので、いつも語学の勉強は楽しい!と二人で
盛り上がります。Chieさんもレオナルド展を楽しんで下さったようで
良かったです(*^^)v

         Cimg1801

 レオナルドのグッズやカードを沢山、購入してきてしまいました
ポスト・カードはクリスマス・カードになるような素適な色合いと
デザインなので目移りしてしまいますよぉ~ 

 久しぶりのレオナルド展で、心がとても高揚して元気に
なったようです!冬休みはできるだけアートを鑑賞しなければ!

 

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2010/12/09

 「特別展 ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~」@日比谷公園

        L047145

   「特別展 ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~

   
  ご無沙汰して申し訳ありません。 

 2010年12月7日から来年の2月20日まで、日比谷公園内の特設会場で
当展覧会が開催されています。

 前回もレオナルド展で監修された西洋美術史家の池上英洋先生が、今回も
ご監修されていらっしゃいます。

 先生がレオナルドについて概略を書かれています↓
 池上英洋氏が語る
レオナルド・ダ・ヴィンチという奇跡

  今朝、テレビ朝日で会場を案内されながら、展覧会の内容についても
  お話をされているのが放映されていましたね!先生の
ブログ・ページです。

  9日の朝は、J-WAVEで放送されるそうです↓
  J-WAVE 「I AM 129日(木) 9:35
40

 
  「モナ・リザ」の顔は500年前には、もう少しふっくらとしていて、微笑みも
もう少しあったように描かれていたとか~? 爪も描きかけていた途中だった
そうです。精巧なカメラで随分と奥の奥まで覗かれているようで、ちょっと、
モナ・リザさんも恥ずかしいですかしら?

  レオナルドの脳内を観ることができる素晴らしい展覧会とのことです。

  大好きなレオナルド展なので、私もぜひ、行ってみたいと思っています 

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2008/09/28

 「レオナルド・ダ・ヴィンチ 藝術と発明」 池上先生解説 新刊ご案内です!

          978488721746101
   レオナルド・ダ・ヴィンチ 藝術と発明

   「機械篇」 著: カルロ・ペドレッティ
   訳: 田中久美子・小倉康之・森田学

   「飛翔篇」 著: ドメニコ・ラウレンツァ
   訳: 加藤磨珠枝・長友瑞枝 訳・解説:池上英洋
    東洋書林社、6,800円+税

 概要:
  ルネサンスの巨人レオナルド・ダ・ヴィンチの貴重な手稿400点余りを
  収めたヴィジュアルブック。科学・芸術・建築・解剖学など広範囲に
  活躍した天才レオナルドがいかに「世界」を探求したかが手に取るように
   わかる。脅威な描写力とイメージのすべてがここに。

 池上先生(ブログ)のご解説付きで、レオナルドに関する文献
の翻訳を2冊セットで新たに上梓されたとの素晴らしい記事を
拝読しましたので、こちらでもご紹介させていただきます。


 以前からレオナルドの専門書で翻訳を手がけていらしゃっると
お聞きしていましたが、2冊のご本になったようですね!!
森田先生、小倉先生なども翻訳をされているようです。

Nikkiさんこと、田畑氏も翻訳のブラッシュアップをされていらした
とのことで、皆様、この夏は大変だったことでしょうが、こうしてまた
新たにレオナルドに関する専門的な文献が刊行されたことは
レオナルド・ファンの一人としてとても嬉しく思います。


 図版もとてもきれいだそうですから、本屋さんでもどうぞ
お手に取られてご覧になってくださいませ

 池上先生のブログ記事から内容を抜粋させていただきました


レオナルドの手稿解読の第一人者ペドレッティと、飛翔関係の研究で知られる
ラウレンツァによる書の翻訳です。

とてもおもしろい本です。レオナルドの手稿のみを手掛かりに、実に緻密に
レオナルドの「機械」と「飛翔」について掘り下げられています。単なるレオナルド称賛
ものではなく、同時代の工学の状況を考慮しながら、その真の姿を冷静に浮かび
あがらせています。とくに、レオナルドの飛翔への情熱とその一連の挑戦の物語は、
感動的ですらあります。

飛翔については大変興味があるので、少し早いですが

自分へのクリスマスプレゼントととして購入してみようかしら?

と思っている所です。

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2008/03/14

「モナ・リザ」ミステリー written by 北川 健次

mercoledi, il dodici marzo 2008
sono le ventitre meno sei

              Kitagawakenji            

            「モナ・リザ」ミステリー
                北川 健次 (著)

 先日の講演会の後で、池上先生達と談笑をしていたときに、
そこはレオナルド一派の先生方がいらしたのですから、当然、
レオナルドについての話題も出ました。

 2008年1月14日、 ドイツのハイデルベルク大学図書館で
所蔵している本に、フィレンツェの役人が記述していた
 「ダ・ヴィンチがフィレンツェ商人の妻リザ・デル・ジョコンドの
 肖像画を制作中」
は、まだ記憶に新しいニュースです。
池上先生によりますと、「その説、モデルはリザさんだったことは
どうやら実証されたようですが、僕は、やっぱり、あれだけ生涯
大事に持っていたことは、現代でも母親の写真を持ち歩く人が
いるのと同じように、最初はリザさんを描いていたけれど、だんだん
と母親を思い描くように描いて行ったのだと思う。」
と、レオナルドに近いお気持ちのように、お話されていました。

私自身も先生の説には賛成で、娘が私の若い頃(まだスマート
だった!)の写真を大事に取って置いてくれているように、「母親」
と子供は物理的に離れていても、いつまでも心理的には絶つことは
できない間柄なのかもしれませんね!

 図書館へ行くとついレオナルドに関する本を一冊は借りてきて
長い期間、お借りしてしまいます。北川氏は独特のシュールに
近い版画で詩的な世界を創造されていますが、かなりレオナルドを
愛して追求するために本書をお書きになられたのが分かります。

 北川氏の本文から引用させていただきます。

 画芸術の絶対のカノンといわれるまでに高い知名度を持ちながら、
これほど解けない謎にみちた作品も珍しい。全ては表象のままに開か
れているというのに、本質的な何ものかが完全に内奥に閉ざされている
という、謎の多面体を持ったあやかしの絵画。

1.モデルは果たして誰なのか?
2.描かれた時期は何時なのか?
3.絵の注文主は実在したのか?
4.背景に描かれた現実とかけ離れたような幻想的な風景は、
 何かの暗喩なのか?
5.下腹部が僅かに膨らんだ妊婦と覚しき女性の着衣が、
 なぜ黒衣の喪服なのか?
6.口元に浮かんだ不気味ともいえる微笑の意味は何なのか?
7.そもそも画家は、この絵に何を描こうとしたのか?

 この疑問を解明すべく、フィレンチェ、ミラノ、ローマ、フランスへ
飛び回り、関係する人たちを訪ね歩いて行きます。

 ミステリーなので、多少、誇張かしら??と思う場面もありますが
非常に語彙が豊富なので、「知と美術」を表現している教科書の
ようです。レオナルドを深く追っていく氏の探究心は、まさに美術家が
物の本質を捉えて表現していく過程のような鋭い創作性を感じさせら
れて感服いたしました。上記の質問の答えは、どうぞ皆様で愉しみに
読まれてみてくださいね。

 

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2008/01/07

「『ダ・ヴィンチ・コード』誕生の謎」 written by Lisa Rogak

        Davinci
            「 『ダ・ヴィンチ・コード』誕生の謎
                   ライザ ロガック (著)

昨年の暮、図書館で面白い本を見つけました。
   「 『
ダ・ヴィンチ・コード』誕生の謎」という『ダ・ヴィンチ・コード』が
どのように書かれる様になったかを作者のダン・ブラウンの生涯
をとおして綴られています。

内容:

暗号を解くのが好きだった子供時代、音楽に没頭した学生時代。
やがて教師となったブラウンは、音楽と同じくらい好きだった
“書くこと”にのめり込む。デビュー作での苦労、担当編集者の
退社によるトラブルや出版業界の裏話、そして作家としての命運
をかけた『ダ・ヴィンチ・コード』の執筆秘話など、ダン・ブラウンの
波乱に満ちた半生をたどる。

      Davicidode
       「ダ・ヴィンチ・コード(上)」
        
ダン・ブラウン (著),

2003年の3月に「ダ・ヴィンチ・コード」が出版されてから、44ヵ国語に
翻訳され、全世界で4900万部を超える大ベストセラーとなりました。

それとともに、レオナルド・ダ・ヴィンチ旋風が巻き起こりました。
本書ばかりの影響とは思えませんが、レオナルドの展覧会が各地で
開催され、映画化もされたり、日本へも初めて《受胎告知》が到来したり
して、どこまでダ・ヴィンチ・ブームが続くの?っていう位、ここ3,4年
凄かったですね!

池上先生のご講演を何度も聴いたり、鑑賞会で作品を観たりして
いる内に、レオナルドがすっかりと身内のように感じるほど心の中に
大きく占めて生活を共にしていた感がしばらく続きました。今でも
レオナルドの作品が観たくてたまりません。何故ゆえに、こんなに
引き付けられるのか不思議ですが、それを知るためにもこちらから
絵を観に会いに行かないとならないかもしれませんね!

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2007/12/31

2007年度 「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」 に纏わる総まとめ

domenica, il trenta decembre 2007
sono le ventuno mono sette

        200703leonardo_top630_2
                                 《受胎告知》
                 レオナルド・ダ・ヴィンチ

美術愛好家の皆様のブログでは、もう今年の「ベスト10」速報が
出ていますね!恒例になりましたこの行事(?)も今年で3年目
ですが、他の方は日本画がお好きな方が多いようですね~☆

「ベスト10」を書き始めていたのですが、レオナルドの《受胎告知》
に纏わるイベントを書き出していましたら、沢山ありましたので、
今年はこれにて発表は終りにしようと思います。そのほかにも、
いろいろとすばらしい展覧会がありましたが、また、後ほど
まとめられたらとは思いますが、実は、レオナルドの絵をみて
から魂を奪われてしまって、それからあまり美術展へ行っても
何か失恋をしたような感じで、しばらくはダメでした・・・(T_T)/~~~

とにかく、レオナルドのイベントが沢山ありましたので、そちらを
含めて、こちらに記録としてまとめておきます。あまりに忙しくて
途中、記事が追いつかなかったので、公式HPの案内へリンク
だけ張ってあります。

池上先生には、前半、とくにいろいろとイベントに参加させて
いただいて、大変お世話になりました。これだけでもやはり、
もう私としては十分、今年度の美術関係は大満足でした!!

VTC鑑賞会にご参加いただいた皆さんもお忙しい中、ご参加
頂いて本当に感謝しております<m(__)m> また、来年も池上先生
のオッカケ・コミュとしても皆さんとご一緒に絵画を観ながら史実を
勉強して参りたいと思いますので、よろしくお願い致します。

特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ ― 天才の実像

レオナルド関連イベント+音楽会+鑑賞会:

1) 『
西洋絵画の巨匠 8 レオナルド・ダ・ヴィンチ
   
池上先生ご出版記念パーティ 2/4

       Flower   Entrance_2

2)レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像展』 -鑑賞会 第7回 3/20

              
Chiket

3) 素晴らしい春の一日☆「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」 with 池上先生 3/29                 

       All05_2 

4
) レオナルド555歳のお誕生日古楽コンサート by アントネッロ@表慶館 4/15

                Birthday0415
      

5) レオナルドで知るルネサンス―波乱の生涯と、激動の時代の魅力 4/21
    @東博 平成館大講堂

6)
N響メンバーによるダ・ヴィンチ展記念コンサート 管楽の調べ  5/17

7)「レオナルド・ダ・ヴィンチの世界―各分野から見たその実像」@恵泉 5/26

      
Sympo    Allabout_4 
                   シンポジウム                                           『
レオナルド・ダ・ヴィンチの世界


8)
N響メンバーによるダ・ヴィンチ展記念コンサート 弦楽の調べ  6/13

                     0614 

9)
さようなら《受胎告知》ツアー by 池上先生ご引率 6/16

       
Lrc4

10) 池上先生ご講演:二紀展・美術講演会(国立新美術館) 10/20
     「レオナルド・ダ・ヴィンチの主題と技法について」

                       No3

11) ヨーロッパ・ハンガリールネサンスの夕べ》 古楽 12/15
                
                     Hungary20071215               

12) 池上先生ご引率 - 西美 常設展 - VTC 鑑賞忘年会 12/22

         Ikesensei

池先生、いつも素晴らしいご解説と温かな触れあいをもたらして
下さって、本年も大変有難うございました<m(__)m> また、来年も
お忙しいと思いますが、よろしくお願い致します。

☆池上先生のご著書はこちらからどうぞ

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2007/12/18

 《ヨーロッパ・ハンガリールネサンスの夕べ》ークリスマスに歌い奏でる贈り物ー

lunedi, il dicisette decembre 2007
sono le ventidue e ventitre

        Hungarypanf
     演奏会のプログラムの表紙です

先日もお知らせしましたように、先週の土曜日の夜(12/15)に、
 
     Magyar karacsony
   《ヨーロッパ・ハンガリールネサンスの夕べ》
        Hugary
  ☆クリスマスに歌い奏でる贈り物☆

を中野桃園教会で拝聴して参りました。

   Hungary1215 
     「クリスマスに歌い奏でる贈り物」

中野桃園教会は町の小さな教会でしたが、おしゃれな造りで
まるでルコルビジェが設計したのかしら?と思えるような白壁
と天井の角度が素敵でした。

       Komazawashi
        
駒澤氏のリラ・ダ・ブラッチョ

演奏の合間に、駒澤氏にご挨拶に行きますと、リラ・ダ・ブラッチョ
についてご説明くださいました。

駒澤さんは、NHKの「芸術劇場」の「レオナルドダビンチと音楽
という情報番組(5月)で、リラ・ダ・ブラッチョを番組内でソロ演奏
されたそうです。リラ・ダ・ブラッチョは、日本では2,3台しかない
そうです。

駒澤氏から詳細なメールを頂きました<m(__)m>

  楽器そのものが稀少なのと、絵画等には残ってはいるものの
音楽としての記録がない(楽譜はもともと無く、メソッドもない)
のでアプローチが困難であるという理由があると思います。
 当方のリラ(コピー品)の元祖は、16世紀のものでブリュッセル
の楽器博物館の収蔵です。このほかに、サイズは異なりますが
数台がそれぞれ、 ロンドン、オックスフォード、ウィーン、ライプツィッヒ
の博物館にあると記録されています。そのなかで、
ウィーンの博物館
所蔵のものはジョバンニ・ダンドレア作のもので、特に知られたものです。
 とはいえ、一般にはそう知られてはいないようですが。
 (これのコピーが無量塔蔵六バイオリン製作学校の入り口に飾られて
いるようです)

 
また、駒澤氏のリラ・ダ・ブラッチョは、レオナルド・ダ・ヴィンチ展の時に
「レオナルド誕生日記念コンサート」でご出演された古楽団体
ヴォーカル・アンサンブル カペラ」の指揮者で代表の花井哲郎氏
から貸与されているとのことです。

駒澤氏より演奏会の時に、日本にあるリラ・ダ・ブラッチョのコピーは、
「無量塔蔵六の東京ヴァイオリン製作学校に展示されています。」
とお聞きして驚きました。そのマイスターの奥様から娘は、10年間
ほどバイオリンをお習いしていたからです。まだ、小学校の低学年
の頃に、よくお稽古に一緒に着いていきまして、スタジオで練習して
いたのですが、その周りには確かに、素晴らしい弦楽器が展示と
いうか収蔵されていました。それが当たり前のように観ておりましたが、
今にして思えば、大変贅沢な時間を娘と一緒に過ごさせていただいた、
と感謝しています。

無量塔氏は現在は現役のお仕事をあまりされていないようで、海外
のバイオリン・コンクールの審査員もされていないと奥様より何年か
前にお聞きしたことがありますが、日本に初めてバイオリンの製作
学校を創立された素晴らしいマイスターでした。いつもどこかしらの
お部屋から弦楽器の音が響いてきたり、お料理上手で美しい奥様
から娘はよくご馳走になっていました。10年もお世話になったのに、
最近ではすっかりと忘れていましたが、偶然にも駒澤さんからお話を
伺ってとても懐かしく、子供たちと優雅な時を過ごせたことが思い出
されました。


        Riodebracho
        赤いろうそくと古楽が似合う教会

  楽器そのものが稀少なのと、絵画等には残ってはいるものの
音楽としての記録がない(楽譜はもともと無く、メソッドもない)
のでアプローチが困難であるという理由があると思います。
 当方のリラ(コピー品)の元祖は、16世紀のものでブリュッセル
の楽器博物館の収蔵です。このほかに、サイズは異なりますが
数台がそれぞれ> ロンドン、オックスフォード、ウィーン、ライプツィッヒ
の博物館にあると記録されています。そのなかで、
ウィーンの博物館
所蔵のものはジョバンニ・ダンドレア作のもので、特に知られたものです。
 とはいえ、一般にはそう知られてはいないようですが。
 (これのコピーが無量塔蔵六バイオリン製作学校の入り口に飾られて
いるようです)

 
また、駒澤氏のリラ・ダ・ブラッチョは、レオナルド・ダ・ヴィンチの
「レオナルド誕生日記念コンサート」で出演された古楽団体
ヴォーカル・アンサンブル カペラ」の指揮者で代表の花井哲郎氏
から貸与されているとのことです。

ドイツ、スペイン、イタリア、イギリスのルネサンス時代の音楽に、
歌手のセメレーディ・エーヴァさんの故国ハンガリーのルネサンス音楽を
上記の駒澤 隆氏とリュートの倉又 義克氏のお二人が伴奏をつけて
静かな曲目ながら、ろうそくの灯りの炎のようにその奥には、人々の
息使いが感じられるような昔から伝わる音色に、じんわり~と心まで
豊かに響いてくるようでした。

    プログラム:
  L. de Narváez
  J. Dowland
  C. Monteverdi
  Balassi B.
  Tinódi Lantos S.
  Bornemisza P.
  Kájoni & Vietórisの写本


エ-ヴァさんが、イタリアの失恋の歌、B. Trombonicino作曲
「Non val aqua al mio gran foco/僕の心の炎は水では消せない」
を歌われると、とても感情がこもっていて、魂が揺さぶられるようでした。
エーヴァさんの衣装がクリスマスに合わせてとても華麗で素敵
でしたので、ヨーロッパの方の美しさが本当に輝いて見えました。

        Song

Fel nagy oromre/さあ、喜びを分かち合おう
ハンガリーの賛美歌 19世紀

エ-ヴァさんが「これは昔からハンガリーで
歌い継がれたクリスマスの意味深い曲です。」
と紹介されて、教会にいた人たちもハミングを
合わせて一緒に歌いました。

素朴だけれど、古楽と一緒に心に響く歌声を
静かに拝聴できて、ヨーロッパの文化に少し
触れたようなとてもいい音楽会でした。


駒澤氏もこのような演奏会をこれからも続けていきたい、と
仰られていました。すっかりと忘れてしまった娘のバイオリン
のことも思い出したり、はるか遠くのルネサンスまで、タイム
スリップしたような素敵な一時でした。駒澤様、本当にご連絡して
いただいて、有難うございました。また、お知らせくださいませ。

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2007/12/06

ークリスマスに歌い奏でる贈り物ー 古楽 (リラ・ダ・ブラッチョ含む)演奏会のお知らせ 12/15 (土)

giovedi, il sei decembre 2007
sono le sette e ventiquattoro

今年の前半は、レオナルドの《受胎告知》とともに様々な
イベントで楽しませていただきました。

レオナルド・ダ・ヴィンチ誕生日記念コンサート
でも表慶館のホールで素晴らしい古楽を拝聴できて
感激しました。

   005_2
          「アントネッロ」 楽器

またクリスマスに向けて、レオナルドが開発した
リラ・ダ・ブラッチョを演奏されている駒澤 隆様より
15日(土)に素敵な古楽演奏会があるのを
お知らせいただきました~☆

私もご案内いただいたときより楽しみにしておりました
コンサートですので、当日は拝聴したいと思います。
教会で賛美歌も聴けるなんて素敵なクリスマスが迎え
られそうですよね~ヾ(´ー`)ノ チケットなどのお問い合わせは
下記の駒澤様メールアドレスまでお願い致します。本当に
今年はルネッサンスが身近に感じるよい年だったと思います。
また、レオナルドが奏でた時代に思いを馳せながら、古楽を
静かに拝聴して今年一年を振り返って見たいと思います。


皆様も古楽が持つ美しい音色に耳を傾けてみませんか?

      007_3
        ヴィオラ・ダ・ガンバ

 Magyar karacsony
《ヨーロッパ・ハンガリールネサンスの夕べ》

 ☆クリスマスに歌い奏でる贈り物☆

「momozono_2.PDF」をダウンロード

 メゾソプラノ
     セメレーディ・エーヴァ

 ビオラ、リラ・ダ・ブラッチョ、リコーダー
     駒澤 隆
 リュート
     倉又 義克


 ドイツ、スペイン、イタリア、イギリスのルネサンス時代の
音楽に、セメレーディの故国ハンガリーのルネサンス音楽を
お届けします。 クリスマスということでグレゴリオ聖歌や
ハンガリーカトリックに1600頃から伝わる賛美歌も織り交ぜ、
皆様と楽しいひとときを過ごさせていただければ幸いです。

 日時:2007年12月15日(土) 17:30開場 18:00開演
     2800円
 場所:中野 
     日本キリスト教会 中野桃園教会

     (JR中野駅北口より徒歩12分)

    ハンガリー共和国大使館後援

   お問い合わせ先
      駒澤:k
omazawa@cds.ne.jp
      倉又:kuramata-yoshikatsu@jcom.home.ne.jp
   セメレーディ:szemieva@tranzas.ne.jp

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«池上先生ご講演@国立新美術館 (二紀会)-鑑賞会No.19