「インカ帝国のルーツ 黄金の都シカン」 展内
当ブログに、「シカン展」の広報の方より「一日ブログ記者」
のお知らせを頂きまして、私も始めてこのような取材記者の
ような経験をさせて頂きました。
当日は、腕章を付けてはいても会場内でカメラで撮影するのは
ちょっと勇気が要りますし、結構、お咎めの言葉やら視線を感じて
大変でしたが、素晴らしいシカン文化がよく理解できる展示品を
撮影させて頂いたりとよい経験になりました。

連休中に参りましたので、親子連れの方達で会場は大変混んで
おりました。でも、お子様と楽しそうに、皆さんが展示品を興味
深くご覧になっていました。館内の展示の仕方も大変丁寧で美しく
非常に細かいところまで気を配っているように感じました。その
ひとつに、キャプションがお子様も見易いようにやや下方に設置
しているように思いました。

ロロ神殿 模型
ペルーのリマは、ゴーギャンが幼少の頃に過ごした地ですが、ここ、
シカン文化が栄えた所は、リマより北に位置するバタングランデです。
「われわれはどこから生まれ、どこに向おうとしているのか」と
ゴーギャンも最後の大作に書き記していますが、考古学者も
「文化とは、人間とは何か?」と問いながら世界中の遺跡を
発掘していくのは、人間のルーツと現在と未来を結ぶ何かを
探求している旅に似ているのかもしれませんね。。

当展覧会は想像以上に、その文化や人の足跡を大きく示し
いろいろな所にモニター・ビデオが設置され、展示品の解説
が詳しくされています。こちら側に嫌が負うでも「インカ帝国のルーツ」
である「シカン文化」の壮大で素晴らしい副葬品の数々を
ロロ遺跡を模したようなスクリーンや模型の中を観て歩くと、
だんだんとその世界に深入りし楽しんで観ていく様な何か夢の時
を齎してくれます。
島田泉(現南イリノイ大学教授)
こちらが、島田泉教授で、日本人考古学者として、南米ペルーに
30年前ほどから、こちらの「シカン文化(月の神殿)」(名付け親)を
発掘し、その文化を解明したことから今回、約200件を展示される
運びとなったそうです。
所々に、教授が解説されるモニター画面があります。お父様も
米国のプリンストン大学の名誉教授をされていたので、14歳で
ご一緒に渡米されたそうです。ハーバード大学でも考古学の
准教授をされていらしたというエリート中のエリートでいらして
さらに、尚も奥深く南米の文化を追求されていくという想念と理念は
人間と文化のルーツをあくなき探る探求心がお強いからでしょうか?
しかし、1000年前の文化を日本へ展示してくださり、私たちに
多くのロマンを教えてくださいまして、長い間のご研究に対して、
敬意を評させていただきたいと思います。
室内は暗いので、最初の展示品はあまりよく写っていなくて
残念でしたが、途中からISOの感度を最大にして撮影して
みましたので、よろしかったら、ご覧くださいませ。
《シカン神の顔を打ち出し細工した黄金のケロ》11C 初頭
黄金で出来た顔面が反面づつ見事に調和されていました。
四方からも観賞できるようになっていて見事でした!

《逆さ人面金杯》 11C
こちらの人物像は、「シカンの神」で、森羅万象を司り、
自然や人々に影響を与えると考えられたそうです。

《シカン 仮面》
死者の顔に装着された仮面です。つりあがった
「アーモンドアイ」が特徴です。

高貴な女性の胸には、銅とトルコ石の首飾りが装着されて
いたそうです。 各種の装飾品もモニターに映し出されて
されています。
そのほかの金の装飾品の技術も素晴らしかったです。
通路の右側は、ロロ神殿の模型が設置され、その間に
美しく展示品が展示されていて、現地の雰囲気が感じられます。

ピラミッド模型に埋め込まれていたのは、美しい織物でした。

その横には、上品に土器が展示してあって、装飾的にも
とても美しい展示で素晴らしいですね!

土器の製法をパネル展示されて、モニターでも実際に、土器を
焼く釜で、この製法通りに焼くと土器ができたことを証明していました。

自然と一体となった生活を偲ばせる動物や食べ物や植物が
彫刻されています。1000年前に焼かれた土器とは思えない程
しっかりとしたまま残っているものですね!

カエルとかカニでしょうか?ペルー北海岸は、高温で雨が
少なかったせいか、人々が水に関わる動物の土器が多い
そうです。自然との共存を願っていたシカン人の気持ちが
これら土器からも分かるとのことです。
シンプルでいて、とても遊び心もあって作品に愛情を持って
展示しているのがいたる所で感じられました。

《エリートの人が使用したと思われる金製胸飾り》 11C
シカンは、支配者層と庶民が階層としてはっきりと別れていた
階級社会だったそうです。動植物の文様が箔押しのように
描かれていてとても美しいですね!

ロロ神殿の模型は中央に位置していて、最後にぐるっと
天上まで見渡せます。

《黄金の御輿》 11C
ガラスケースに入っていてりっぱな御輿です。
中期文化が突然消えてしまったのには、11世紀末、
この地を干ばつと大雨が繰り返し襲い、飢餓と洪水
が蔓延し、急速にシカン文化も衰えていったそうです。
この後は、ミイラで終了でしたが、有名な展示物は他の
ブロガーの方達がご紹介しているようでしたので、私の
好きな展示品を拙いながら掲載させていただきました。
3Dの映像もお墓の中の人物の配置がよく分かって面白かった
です。
少し鑑賞者の方が写ってしまいましたが、もしこのブログを
拝見されて気になる方は、どうぞコメント覧にお知らせくださいませ。
最後のお部屋には、考古学の紹介パネルとモニター画面が
設置してあり、こちらも現代の考古学を知るのには興味深い
ものがありました。
現代は、地中レーダーなる機械があるそうです。
10月12日(祝)まで展示されています。お子様とご一緒にぜひ!!



お土産コーナーでは、アルパカのお人形もあって
ちょっといつもとは違う南米の雰囲気で暖かいです

外で、限定ドリンクというのかサボテン・ジュースを
飲んで休憩しました

資料は、TBSが作成されたコピーを頂いたので、文章は
そちらから、引用させていただきました。TBSさんも20年前
から写真撮影されていたそうです。
思わぬシカン文化を堪能させていただきまして、
国立近代博物館の方には深く御礼申し上げます。
最近のコメント