« 線の巨匠たち@藝大美 | トップページ | 品川ターミナル・ラウンジ 周辺の晩秋 »

2008/12/06

★アートテラー とに~ お笑い会 (*^_^*) ★ No.1

           Select_024
         スケッチブック講義で熱演するアートテラー とに~さん
                           Photo by 安藤 とも   

  11月30日(日)、『アートテラー とに~ お笑い会』の第1回目を高輪に
あります「
品川ターミナル ラウンジ」様にて開催させていただきました。

 高輪の住宅街にひっそりと明治時代からたたずむ洋館は、木造建築
が持つ柔らかな雰囲気で会場の皆様をアットホームな気持ちに包み込み
和やかに寛いだとの嬉しいお言葉を皆様よりいただけました。

          Dsc_2016 

品川ターミナル ラウンジ
代表の東様にもここで御礼申し上げます<m(__)m>

 私はトーク・イベントは初めての試みでしたので、とに~さんのトーク前に、
お二人の素晴らしいゲストをお迎えして会はスタートいたしました。

     Kicx3670_2
       セザンヌからの影響』 ミズシー氏

 今回のテーマは、主にピカソについて語る会でしたが、まずは
印象派の画家についてお詳しく、アート仲間としても3年以上も
お世話になっておりますミズシーさんから現在も横浜美術館で
開催中の『セザンヌ主義展』からセザンヌについてお話し下さい
ました。

 ミズシー氏はとても落ち着いてセザンヌの生い立ちから家族や
様式の変遷をお話しいただき、最後はピカソへ多大な影響を与えた
革新的な様式、キュビズムについてもご解説くださいました。一番
印象に残ったのは、セザンヌが実の父親より送金し続けてもらって
いたことを「セザンヌはニートである!」とのお言葉でした。
お忙しい中、ご出演していただきまして、ありがとうございました<m(__)m>

                           Select_013_2 

                 画家の恋人たちについて池上英洋先生
                                          
Photo by 安藤 とも

 それから、いつも鑑賞会などで大変御世話になっております
池上先生も奥様と可愛らしいお二人のお坊ちゃまとご一緒に、
この会のために、ご多忙中にも関わらず、駆けつけて下さいました<m(__)m> 

 今月、16日に『恋する西洋美術史』という光文社から出版される
本の中に、ピカソの恋人について詳しく掲載されているので、そちらを
お読み下さい(笑)、とのことでした。ピカソについては人間的にあまり
お好きでないようで、他のミケランジェロやルノワールなどの恋人に
ついてお話ししていただきました。ルノワールが若い頃は大変貧乏
だったけれども彼が生涯を通して明るい絵を描き続けたことを
ルノワールが残した言葉を引用され、恋人から妻になり母になり
最後には老女になった妻を描いた図版を観せていただき心が
温まりました。

  先生のご新刊には、先生の若い頃の恋愛についても述べられて
いるそうでかなり興味が湧きますね(*^_^*)。レオナルドも含めて
楽しいお話しにいらしてくださって、大変
感謝申し上げます<m(__)m>

 第一部は、ここで終了して、10分ほどお茶やお菓子を皆さんで
召し上がって休憩いたしました。

        

    Kicx3673_2
  「【吉本興業】の歴史吉本興業』でピカソがわかる!」 
         by アートテラー とに~さん
   

 そして、いよいよ当日のメイン・スピーカーであるアートテラー
とに~さんの「『吉本興業』でピカソがわかる!」という漫談を
軽快なリズムで巧みな話術によって、会場内を魅了されました。

 今回は、とに~さんが手書きをされたスケッチブックで講義をして
下さいました。【吉本興業】の芸人さん達の顔写真を年代ごとに
次々とご紹介していただきつつ、ピカソ展の図録の図版に合わせて、
ピカソの各時代と吉本の芸の変遷を対比させながら、とに~さんの
分かり易いお話しで、楽しく大熱演のパフォーマンスでした!!

 日本の懐かしい芸人さんたちとピカソの様式の変遷との対比は
日本とスペインの垣根を取って、新たな芸の織り成すすさまじさと
20世紀が持つ混沌と変化の歴史をも顧みることができました。

 ここで、VTCのメンバーでもいらっしゃるともみすとさんがきちんと
とに~さんのお話しのメモを取ってくださったので、そちらをブルーで表し、
私はピンクでその対比表に追記しましたので、以下へご紹介させて
いただきます。

     22348213_2782793031s
     Photo taken by TOMOSUMITO san
  

---
 
大阪、ピカソ=スペインという定着したイメージが実はよく似ていた、
と言うところから。

 吉 本=大阪………関西方面、ノリがいい、ひったくりが多い
 ピカソ=スペイン…大陸の西、 情熱的 、治安が悪い、
人情味がある

という共通点がある。

いよいよ本題

  Pss1
    『自画像』
 

 吉 本=暗黒時代(松竹に落語家がいっぱいいて苦労する)
 ピカソ=青の時代
『カザジェマスの死』親友の死を描いたり暗い絵が多い

 吉 本=黄金時代(エンタツ・アチャコが漫才を確立)
 ピカソ=バラ色の時代 
『アビニョンの娘たち』

 吉 本=戦後・解体再構築 (戦後~1970年代)、
       仁鶴、三枝、ベテラン→松竹、若手主義 『ヤングおーおー!』
      
 ピカソ=キュビズム(解体して再構成)

     Ps3
  『肘掛け椅子に座るオルガの肖像』 1918年

 吉 本=原点回帰(もう一度落語(若手)に戻った、(1980年頃)
 ピカソ= 新古典主義

 吉 本=シュールな表現(チャーリー浜や島木譲二のネタ)
 ピカソ=シュルレアリズム

 吉 本=子供にも真似できるネタ(オリ・ラジなどのネタ)、ダウンタウン
       NSC (New Star Creation)

 ピカソ=子供にも理解できる絵画

---

もっと詳細でしたが、私のメモも少々飛んでいます。最後は、ピカソも
吉本興業の芸風も子どもでも誰でも真似できるようになってしまって
とに~さんは吉本興業からは離れてしまったそうですが、これから、
吉本の芸やピカソの絵画の評価はどうなっていくのか?と言う言葉で
閉められていました。

 ピカソの展覧会が、2館で開催されていることと、とに~さんでしか
できないピカソ談義なのでは?と直感で、最初にお会いした時に
ご依頼というか軽く伺ってみてことから、今回のようなトークイベントに
繋がりました。その直感が当たって、とに~さんだけしか演じ表現でき
なかったピカソ談義の極意を堪能できました。

 私はあまりお笑いについては詳しくないのですが、こんなにもキラキラ
とした話術で人を魅了する話芸というのに、今回、とに~さんから直接
間近で言葉のシャワーを浴びるようなものすごい体感をしたような気が
しました。ピカソの絵を観た後と同じようなようななんともいえない迫力で
この先、普通に生きていけるかしら?(笑)、いえ、お笑いや絵画の迫力
なしで生きていけるかしら?などかなりカルチャーショックを受けた所です。

とに~さん、本当に素晴らしくて、この日のために沢山、準備してくださって
ありがとうございました。また、来年早々からよろしくお願いします。

 とに~さんの講演が終了し、ティータイムでお茶やお菓子をいただいて
みなさんでご歓談を楽しんでくださったようです。

 ご興味をお持ちになった方は、下にスケジュールを書いておきましたので
一度、アートテラー とに~のすごいお笑いパフォーマンスにぜひ、ご参加
くださいませ!!

 迷いながらも洋館にたどり着いた皆様、本当にありがとうございました<m(__)m>
初回でしたので、至らないことが多々ありましたことをお詫びいたします。
お手伝いくださって、最後の打ち上げまでお付き合いくださった方々にも
御礼申し上げます。楽しくて和やかな会だったことは皆さんのメッセージで
伝わりまして、ホッといたしました~

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

この度、プロカメラマンの安藤とも様が撮影をご協力下さいました。
安藤様は日々の暮らしを素敵に撮影されています。以前から私も
彼女のブログファンでした↓

深川で暮らす日々
http://blog.livedoor.jp/fukagawalife/

そのほかの関連ページにも少しづつお写真をアップさせて頂きます。
今回、お越しいただいて感謝申し上げます<m(__)m>

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

今後の「アートテラー とに~」さんのスケジュールです。

■横浜美術館 ギャラリートーク 

とに~の美術館へようこそ!
http://www.yaf.or.jp/yma/info/2008/11/post_21.html

初の夜間開催となる12月12日(金)18:00~19:00(開場17:30)
天皇誕生日12月23日(火)15:00~16:00

とに~の美術館へ行こう!

http://ameblo.jp/artony/

■忘年会: 12月23日 ギャラリートーク終了後 横浜で

■新年会: 第2回目 『アートテラー とに~ お笑い会
        日時:  2009年1月17日(土) 1500-1715
        会場:  品川ターミナル ラウンジ

こらからもどうぞ『アートテラー とに~ お笑い会』に多くの方が
ご参加されて、アートに親しみを感じ、美術館へより多くの人たち
が足をお運びくださることを希望しております。

|

« 線の巨匠たち@藝大美 | トップページ | 品川ターミナル・ラウンジ 周辺の晩秋 »

コメント

先日は、ありがとうございました。御三方のトーク楽しかったですよね。

次回は、遅刻しないようにしますね

投稿: えこう | 2008/12/06 22:10

まずは当日の幹事お疲れ様でした。

私の文章が一部分でも参考になってよかったです。

それと事細かに丁寧に書かれていて感心する次第です。

また次回もお会いしましょう!

投稿: ともみすと | 2008/12/07 00:30

>えこうさん

>御三方のトーク楽しかったですよね。

本当にこのような機会はもうめったにないと
思うので、私自身が夢のようにまだ感じています。

>次回は、遅刻しないようにしますね

ご参加表明いただいたときは、とても嬉しかったです!
また、えこうさんのアート情報もこれからも参考に
させていただきますね!

次回は横浜でお会いしましょう!

投稿: Julia | 2008/12/07 09:03

>まずは当日の幹事お疲れ様でした。

こちらこそ、GODIAの高級チョコレートをご持参して
頂いて、本当にありがとうございました

>私の文章が一部分でも参考になってよかったです。

ともみすとさんが詳細に亘ってメモしていただいたので
大変助かりました お写真も少しシュールな感じに撮れて素敵でしたので拝借いたしました。

>それと事細かに丁寧に書かれていて感心する次第です。

一度、ここまで書いたとはいえませんが、保存ができなくて消えてしまったときは、唖然!! 大ショックでした!

そちらの方がもっと感情的だったかと思いますが、皆様のお陰で会を成功できたので、本当に感謝の気持ちが伝わればと思った次第です。

>また次回もお会いしましょう!

はい、次回は横浜で忘年会ですね!!
また、ご一緒に飲みましょうね~
今年はともみすとさんと何度もお会いできて
嬉しかったです~

投稿: Julia | 2008/12/07 10:13

ジュリアさんへ(*^_^*)

先日はお疲れさまでした。ありがとうございました。

コメントが遅くなってごめんなさい。(^^ゞ

ジュリアさんのブログを読ませていただきまして、「ピカソ」のお復習いが出来ました~

このところは特に、入る傍から忘れていくようで困ってしまいますが(笑)
笑いと共に聞いたことは、記憶力も強まるのではないかと思います。(*^。^*)

女性の場合は、怒りの感情が動いた物事の記憶は忘れないそうですが~(爆)
私は怒ると勉強がはかどりました~ 遠い昔~(^。^)y-.。o○

おっと、また脱線!(^◇^)
とにかく、笑って 楽しいのが一番だと思いま~す

素晴らしいイベントを企画し、開催して下さったことに感謝しております。
イベント内容のブログにも感動です。参加出来なかったかたも、これを読んだら参加したような気分になることでしょうね。

投稿: 木の湖 | 2008/12/09 00:40

木の湖さん

先日は、木の湖さんにも早くからご一緒にいらしてくださってお手伝いをして頂いたりして、ありがとうございました

>笑いと共に聞いたことは、記憶力も強まるのではないかと思います。(*^。^*)

本当に楽しくて、ためになるお話でしたよね
私はおばあちゃん子だったので、よくおばあちゃん家の大きな掘りごたつに入って小さな白黒テレビで、関西のお笑いを見たり、実家の居間でもヤングお~お~!など
笑いながらみていた楽しかった子どもの頃ことも思い出しました~

>女性の場合は、怒りの感情が動いた物事の記憶は忘れないそうですが~(爆)
私は怒ると勉強がはかどりました~ 遠い昔~(^。^)y-.。o○

ハハ 木の湖さんらしいアドレナリン怒りパワーでお勉強されていらしたんですね!

>とにかく、笑って 楽しいのが一番だと思いま~す

家の子どもたちが具合が悪くて寝込んでいるときも
なるべくおかしなことを言って笑わせると元気が出ました~
お笑いは人々を幸福にするのかもね~

>素晴らしいイベントを企画し、開催して下さったことに感謝しております。
イベント内容のブログにも感動です。参加出来なかったかたも、これを読んだら参加したような気分になることでしょうね。

これも木の湖さんがお力をお貸しくださったお陰とこちらからも感謝申し上げます
また、来年も早速御世話になりそうですが、素敵なアーティスト、木の湖さんに色々とアイデアやパワー頂いて、新春の会も楽しく盛り上げたいと思います~(^o^)丿

また、近々も二人打ち上げ、よろしくお願いします~(*^_^*)

投稿: Julia | 2008/12/09 08:18

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ★アートテラー とに~ お笑い会 (*^_^*) ★ No.1:

« 線の巨匠たち@藝大美 | トップページ | 品川ターミナル・ラウンジ 周辺の晩秋 »