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2008/06/18

「コロー 光と追憶の変奏曲」展 第1章  - VTCツアー

martedi, il dicisette giugno 2008
sono le dieci meno tre di sera

        Dsc_0887
        コロー 光と追憶の変奏曲」展@西美

先週の土曜日(14日)、快晴に恵まれた一日は、VTCの皆様と
ご一緒に、以前から待ちに待っていました初日に、

   「
コロー 光と追憶の変奏曲」展

を鑑賞して参りました。この日は、講演会がありましたので、
聴講券を朝早くから並ばないといけないので、午前10時に
西美正面玄関で集合ということになったのです!上野駅に
着くなり、わん太夫さんから携帯で、
  「もうすごい人が並んでいて、聴講できないかもしれませんよ。」
などとギョッshockとすることを言われたのですが、なんとか無事、
全員(10人)聴講券をゲットできてホットできました。

早速、荷物を置いて会場内に入ってみると、もうすでにすごい
鑑賞者の人たちでこれまた驚きでした!!こうなると、もう集合
時間を決めて、個々に鑑賞していただくことになりました~wobbly

第1章から第6章まで、コローの年代別の作品を追って、
コローの想い出(スペニー)を探るような構成で素敵でした。

好きな作品が沢山ありましたので、何回かに分けて書いて
行こうと思います。図版は図録から拝借しました。

第1章 初期の作品とイタリア

   Lastscan_3
     「コルベイユ近郊、エソンヌの眺め」
       ジャン=ヴィクトール=ベルダン
       1800-1805年 ルーヴル美術館

 会場に入ってすぐにコローの肖像画があり、続いてこちらの
ベルダンの小さな風景画が展示してありました。小作品ながら
建物のレンガに当たる日の当たり方など美しかったです。
ベルダンはコローの先生で、ベンダンの肖像画を終生離さな
かったとのことです。画面右下に描かれている腕を上げている
花摘みの少女をコロー自身の描いた「モルトフォンテーヌの想い出」
や「幸福の島」などのモティーフにも描いています。

    Misharon_2
上「コロセウムの眺め」ピエール=アンリ・ド・ヴァランシエンヌ
下「ローマのコロセウムの眺め」アシル=エトナ・ミシャロン

また続いて、同じ列に上記2枚の絵が隣同士で展示されていました。
ベルダンの師であったヴァランシエンヌの風景画ですが、少し上から
見下ろし、右側前景に木立を入れて描くその頃としては大胆な構図は、
コローに後々まで、意識下でも影響を与えたようでした。

その30年後に描いたミシャロンの同じコロセウムは、何かブルーの
青い空に浮かんでいるようなちょっとシュールでいてシャープな美しい
色合いの作品でした。ミシャロンはコローと同年齢の先生でしたが、
若くして急死したそうです。手前に影の中に人物が描かれていますが
それまでの風景画は、人物が中心で背景が目だ立たないように描い
ていたのがアカデミックな描き方の主流であったそうです。

    Corroseum_2
     「
ファルネーゼ庭園から見たコロセウム」
       ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
        1826年 ルーヴル美術館

 1825年、念願だったイタリア旅行へ旅立ち、コローは黙々と
イタリア各地の写生をして、周りの若い画家たちの間からも
「コローはわれわれの先生だ。」と言われていたのは、こうした
コロセウムを描いた絵が周りをも納得させる技量だったほど
優れていたからでしょう。右前面は木立がうっそうとして、

から眺めて描く構図は、やはりヴァランシエンヌを意識下で
お手本にしていたようです。部分だけですが、コロセウムに
当たる光が優しく微妙な色合いに変化していて、これだけでも
素晴らしいですね~☆

 ミシャロン、ベルダンの二人の師から新古典主義を学んだ
コローでしたが、イタリアへ着てから様々な絵を観たり、
明るい光が射す陽光に、独自の大胆な構図で描き出し
強い光も取り入れたり、コローの様式がダイナミックに
変化して情熱が作品に注がれているのが感じられます。
1825年から28年の3年間におけるイタリア滞在がとても重要
な時期に当たるそうです。

   Funsui
  「ローマ、フランス、アカデミーの噴水盤」 
      コロー   
     1845年 ランス美術館   
          

         Funsuiban
          「ヴィラ・メディチ、ローマ」 
              モーリス・ドニ
            1921年 国立西洋美術館

 始め見たときはあまり感じなかった噴水盤の絵でしたが、
講演会(また別に書きます)でお話を伺ったら、この構図、
フレーミングはきわめて特殊で演劇的に描かれていて、
特に木の影がカーテンのようで、その奥の光が深みを
増して見えてくるので、その後の芸術家たちにも多くの
インスピレーションを与えたそうです。ドニが同じような位置に
座ってより装飾的に描いていたと2点が比べるように並んで
展示してありました。同じ位置で座ることが同じフレーミングを
決める重要なポイントだそうです。

 第1章だけでも長くなってしまいましたので、この辺で、
続きはいずれ書きたいと思います。

 本展の監修者である高橋明也氏が、
「どこまでが現実で、どこまでが空想の世界か分からない
曖昧模糊とした所がコローの複雑さではあるが豊かさであり
魅力である。そんな世界を本展では、コローが一番よく描いた
《ヴィル・ダヴレー》の想い出を通して追ってみることで表した
 かった。」
と講演会でもコローを理解することは難しい、と最後に言及
されていました。5年後ほど前からコロー展の構想を練って
日本人の私たちにあまりコローについて知らなかった点を
ご紹介したいと思われたそうです。

 講演会を聞いたあとに、もう一度鑑賞しましたら、第6章の
風景画は、詩的で歌い上げるようなコローの感性が溢れ出して
その霧の中の舞台の世界に入っていけるような感覚に浸ること
ができて幸福感に包まれました。

 絵の好きな方々とご一緒に鑑賞することができたのも
何か静かにお互いが心の中で共鳴し合えるようで素敵な
時間を過ごすことができました。ご参加してくださった皆様
朝早くからこの日は一日、お付き合いいただいてありがとう
ございました<m(__)m>

 まだまだ、書き足りないので続けますが、あれだけの多くの
画家の作品とコローの絵をルーヴル美術館や他館から拝借できた
ことは高橋氏のご尽力と信頼の賜物と存じます。西美の関係者

の皆様にも今回の素晴らしい展覧会の開催を御礼申し上げます。    

 

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2008年 絵画鑑賞会」カテゴリの記事

コメント

14日は大変お世話になりましたhappy01
素敵な手作り石鹸まで頂いて大感激でした。ウルウル
またぜひご一緒させて下さいませsign01

講演会は聴講できなかったので、第一章とても興味深く読ませて頂きました。
続きも楽しみにしてますね~heart01

投稿: えりり | 2008/06/18 06:45

えりりさん

朝早くからコメント、有難うございます~lovely
こちらこそ御忙しい中、ご参加くださって
とても嬉しかったです~heart02

もっと簡単にザット書こうかと思ったのですが
コローを理解しようと思ったら、その師匠たちも
アップしながらご紹介することになりました。

>素敵な手作り石鹸まで頂いて大感激でした。ウルウル

こちらこそ~皆様が喜んでいただいたことが
一番嬉しいです~shine

>講演会は聴講できなかったので、第一章とても興味深く読ませて頂きました。続きも楽しみにしてますね~

ありがとうございます。
講演会の内容は大変充実していました~sign03
上に書いたことは、図録やそのほか今まで調べていた本、
新潮美術文庫 「コロー」の画集から引用させていただいたりといろいろと混ざっています。

また、早めにとは思うのですが、中々~~coldsweats01

投稿: Julia | 2008/06/18 08:03

当日は本当にお世話になりました。
こちらは付いて行くだけの、楽しいばかりで。
コロセウム、こうして比べてみるとコローの新しさとグラデーションの美しさが際立ちますね。

聴講は興味深いものでした。
でも、歩きつかれて時々睡魔がどどっ~sleepy押し寄せて、
う~ん、いけない!いけない!punchimpactという感じでありました。


投稿: kyou | 2008/06/18 09:11

この度のVTCのツアーでは、付属の者まで気を使って頂きましてお世話になりました。
バラの石鹸の素敵なプレゼント、Juliaさんの優しいお人柄を感じました。有難うございました。
さて、「コロー展」の絵画鑑賞につきまして、このように詳しい解説文を読ませて頂きますと私には未だ未だ詳しいことが解っていない事が解りました。
この続きも読ませて頂きコローの絵を再認識したいと思います。ご指導宜しくお願いいたします。

投稿: ちろりん | 2008/06/18 09:57

14日は、お世話になりました。

コロー良かったですよね。来月あたりに、また、行こうと思ってますhappy01

石鹸もいただきありがとうございます。

投稿: えこう | 2008/06/18 20:17

14日は大変お世話になりました。
Juliaさんをはじめ、VTCの皆様とご一緒に
素敵な時間を共有できた事うれしく思います。
詳しく書かれた文章を読み、過日のことを
思い出していました。
聴講できたことは本当に良かったです。

可愛い石鹸とメッセージまでいただいて、
お心遣いに感謝しています。
またご一緒できるのを楽しみにしています。

投稿: yuuyu | 2008/06/18 21:43

kyouさん

コメント&TBを有難うございました。

>コロセウム、こうして比べてみるとコローの新しさとグラデーションの美しさが際立ちますね。

光のグラデーションがとてもきれいですよね~shine
また、空気遠近法もしっかりとセオリーとおりに描かれているとのことです。

>聴講は興味深いものでした。
でも、歩きつかれて時々睡魔がどどっ~押し寄せて、
う~ん、いけない!いけない!という感じでありました。

いやぁ~本当にお疲れ様でした。
よく歩いた一日でしたね~run
私も5,6分、記憶が飛んでいて、あとで、ちろりんさんと
ご一緒に鑑賞して、「この絵、解説してましたよね?」と
聞かれて、「は??(^_^;」っていうことがあって恥ずかしかったです~bleah

また、TB伺いますね~dash


投稿: Julia | 2008/06/18 21:58

ちろりんさん、

先日ははるばる九州より飛んできていただきまして
大変有難うございました(*- -)(*_ _)ペコリ
お嫁さんも明るい方でまたお会いしたくなります。

>バラの石鹸の素敵なプレゼント、Juliaさんの優しいお人柄を感じました。有難うございました。

まぁ~皆様に喜んでいただいて、一生懸命作った甲斐が
ありました~happy01  今日は、ケーキのような石鹸作りの本を購入してきましたので、ちろりんさんにまたお作りできるように練習しておきますね~notes

>この続きも読ませて頂きコローの絵を再認識したいと思います。

一ヶ月前からコツコツと調べていたことや図録や講演会を簡単にまとめてみただけですが、このような作業は楽しいですね~shine 絵をより理解できて自分自身も勉強になりましたgood

ちろりんさんにメッセージのお返しをしていなくて、すいません。また、近い内にお返事いたしますね~loveletterheart04

そういえば、ちろりんさんは実家の母と同年齢というのを
先ほど、知りましてびっくりといたしました~wobbly
本当に素晴らしいバイタリティーが溢れていて、これからもVTCの頼もしいおっかさんでいらしてくださいね~heart

投稿: Julia | 2008/06/18 22:08

えこうさん

こちらこそ、チケットなどお世話になりまして
有難うございました~shine

>コロー良かったですよね。来月あたりに、また、行こうと思ってます

わぁ~私も行きますとも!!
あれだけの作品は中々、一同にはみれませんものね~heart02

明朝も決行でしょうか?えこうさんは先日、ご覧に
なったので、よろしければご無理しないで下さいね。

では、日曜日に~happy01 (←すっかり、その気wink )


投稿: Julia | 2008/06/18 22:15

yuuyuさん

素敵なyuuyuさんがご参加くださって
とても嬉しかったです。有難うございました~heart04

>聴講できたことは本当に良かったです。

そうですね!!また、聴講と鑑賞をセットにして
ツアーの企画を立てたいと思います。

>可愛い石鹸とメッセージまでいただいて、
お心遣いに感謝しています。

こちらこそ、一日長い間、お付き合いいただいて
絵をお描きになるyuuyuさんの感性に触れることが
できて嬉しかったです。

>またご一緒できるのを楽しみにしています。

夏から秋にかけてもいい展覧会が目白押しですので
また、ご都合が着けばぜひ、ご参加くださいませね~lovely
yuuyuさんにまたお目にかかるのを楽しみにしております。

投稿: Julia | 2008/06/18 22:23

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昨日、コロー展をメインとしたコミュのイベントに参加させていただき、独りで行く展覧会とは一味違った楽しい一日を過ごすことが出来た。 「コロー 光と追憶の変奏曲」は、何と言っても今までになかった質と量を兼ね備えたコローの展覧会。加えて初日の昨日は記念講演があ... [続きを読む]

受信: 2008/06/18 09:19

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