«  明治神宮へ初詣  1/3 '08 | トップページ | * Galettoria * Gallette et Crépe Déjeuner »

2008/01/05

『アンカー展』@Bunkamura

sabato, il cinque gennaio 2008
sono le dodici e ventisette

          Anker04
             アンカー展』@Bunkamura

というわけで、3日の日はVTCツアーの一貫でもありましたので、
La Saison のパン屋さんから明治神宮でお参りをして、ランチを
いただいてから、Bunkamuraで開催している 『
アンカー展』を
最後に、わん太夫さんmiemieさんとご一緒に観て参りました。

    Anker03
       『おじいさんと2人の孫』1881年
          油彩・キャンヴァス
         ブロッハーコレクション

スイスの自然主義の画家アルベール・アンカー(1831-1910)については
3人とも知りませんでしたが、とても優しいタッチと「光」の美しさが際立って
いて、鑑賞した後は口々に、「とても穏やかな気持ちになれるいい展覧会
でしたね!」といい合えるほど、優しさが画面いっぱいに溢れていました。

老人と幼い子供たちを写実的で卓越した精緻な画風で描いています。
上記の絵は、特に、優しいバロック調のラ・トゥールの光にも似ていて、
少女と赤ちゃんに焦点を当てた光が崇高さを表しているようでした。

  Anker_2 
          《おじいさんとおばあさんの家》 1892年
                           油彩・キャンヴァス
             ラインハルト美術館

3人が一番感激したのは、こちらの暖炉の前に腰を降ろしている
おじいさんと幼い孫が二人とおばあさんが背を向けている絵です。
暖炉の暖かなわずかな光に照らし出される平和に満ちた静寂な
世界が人間の本来の安らぎに通じているようで素晴らしいですね!

       Anker01_2
          《窓辺で編み物をする少女》 1885年
                           油彩・キャンヴァス
                個人蔵

窓辺の光が照らし出す美しさは、北方絵画の特色ですが、
少女の金髪と白いブラウスに当たる輝きは、詩的で永遠
の時が流れているかのようです。髪の毛の一本一本、服地
の縞の線もどこまでも精緻に描き込まれています。全体から
醸し出す上品な柔らかさに包まれて夢のような世界です。
アンカーがお気入りのモデル、グッガー姉妹のお姉さんか
と思いますが、わが娘も少女のときにこのような表情をする
時期があって何かに夢中になっている時はこちらも惹き付
けられるものですね。

       Mary
                     『マリー・アンカーの肖像』 1881年
              油彩・キャンヴァス
                             ベルン美術館蔵

最後にですが、娘さんを描いた作品です。とても知的に描いて
やはりどこか村の子供たちと一線を引いているように感じます。
アンカー自身は秋から春だけパリに過ごし、夏だけスイスの
故郷に戻って絵を描いていたそうです。娘さんはパリのリセに
でも通っていたのかもしれませんね。お嬢さんの顔にだけ
ハイライトを付け、キリットした面持ちで都会の雰囲気が感じ
られて、私は好きでした。

牧歌的な作品も様々な光が、中世からのバロック的だったり
北方絵画特有な窓辺の灯りだったり、バルビゾン派の柔ら
かな陽射しだったり、ときに印象派の明るい外光を取り入れ
たりと様々に時の流れを感じさせて、やはりヨーロッパの中
ほどに住んでいる文化圏の多様性のある豊富な味わいが
絵から感じ取れました。

僕のピアノコンチェルト」というスイス映画を昨年観ましたけれど
言語が主にドイツ語で、時折、フランス語やイタリア語や英語も
混ざって会話していたので、スイスの多言語国家としての影響が
絵にも表れるようで、とても面白い感慨を持ちました。

私は光溢れる印象派の絵も大好きですが、室内や暖炉や蝋燭
から灯される内省的な柔らかい絵も好きですので、お正月草々
このような素敵な絵を拝見できて、優しさに満ちた気持ちになれ
幸せでした。

半日ほどのツアーでしたが、この後、ドゥ・マゴ・パリで一杯づつ
ワインとビールで乾杯し、美味しいスイーツで、参拝から絵の
鑑賞までご一緒できたお二人と談笑してお別れをしました。

お二人のお優しさにも感激した年初めを迎えられて、今年一年も
大変なこともあるかもしれませんが、アンカーの絵のように穏やか

な気持ちを持ち続けられる日々を送れたらと思っています。       

---

Bunkamuraは、2月から「ルノワール展」、5月半ばから
ルドゥーテの「薔薇空間」展、8月下旬から「ミレイ」展、
11月は「アンドリュー・ワイエス」展と豪華な展覧会が
続きます。

|

«  明治神宮へ初詣  1/3 '08 | トップページ | * Galettoria * Gallette et Crépe Déjeuner »

2008年 絵画鑑賞会」カテゴリの記事

コメント

アンカー展はアルプスの少女ハイジの世界。とても素晴らしい初詣でしたね。

投稿: とら | 2008/01/05 15:54

とらさん

コメントを有難うございました。
お孫さんもきっと一生忘れられない展覧会と
なったことでしょうね~☆
私もいつか孫を連れて、美術散歩をして
みたいです~☆

家の子供たちは音楽を習っていたので、小さい頃は
よく子供向けコンサートに連れて行ったのですが
美術館へは行かなかったのがちょっと悔やまれます(/_ ;)

投稿: Julia | 2008/01/05 18:57

Juliaさん、

この記事を拝読させていただき、、

いいお年玉を頂いた気がします。

こんなに素敵な記事、アンカーもきっと喜んでいますよ。

投稿: わん太夫 | 2008/01/06 13:34

わん太夫さん

こちらにもコメントをありがとうございます。

今日も「アンカー展」のそばを通ったのですが
娘と一緒でしたので時間がなくて入れなくて
残念でした。

その節はチケットなどありがとうございました。
お休みの時は、丁寧に書けるのですが、普段は
見に行っても中々ですね。。
でも、今年はBunkamuraさんも次々と素晴らしい展覧会
なので、本当に楽しみです~(*^-゚)v♪

投稿: Julia | 2008/01/06 18:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/54618/17585007

この記事へのトラックバック一覧です: 『アンカー展』@Bunkamura :

«  明治神宮へ初詣  1/3 '08 | トップページ | * Galettoria * Gallette et Crépe Déjeuner »