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2007/07/29

 掘り出された女性像 -縄文・弥生・古墳 - by 井上洋一 氏 @Louvre DNP

domenica, il ventuno luglio 2007
sono le ventuno e ventidue

     Chirashi
         古代ギリシャの小像
         「
タナグラの優美」展

五反田にあります「Louvre DNP ミュージアム・ラボ」で
パリのルーヴル美術館から古代ギリシャの小像が3点も
来ていることもあり、下記の講演会も申し込んでいたので
久しぶりに美術展へ行って参りました。

   Dogu_img_2
   掘り出された女性像 -縄文・弥生・古墳(HPより)

講師は、井上洋一氏で東博の事業課長されていて、
主に考古学がご専門のようです。明解なお話振りで
日本の古代の遺跡について、とても情熱的なご講演を
拝聴することができ、大変有意義な時間を過ごせました。

まずは、驚いたことに最初の話題が、レオナルド・ダ・ヴィンチ
の展覧会について、《受胎告知》の図版を大きなスクリーンで

見せながらお話してくださったことです。東博の入場者数、
歴代の第3位で、791,004人の方が3/20-6/17の開催期間中に
いらしたそうです。第一位がモナリザの150万人でダントツで、
第2位がツタンカーメンの120万人とのことでした。

    Annunciation_2
      《受胎告知》 レオナルド・ダ・ヴィンチ

また、この度のレオナルド展をイタリア側が東博を選んで
下さったことで、その美術のご専門家である恵泉女学園
大学で准教授の池上英洋先生に、監修者としてお願いした、
ことも話されていました。スクリーンに大きく映し出された
《受胎告知》を見て、なんだか昔の恋人とまたご対面して
しまったように、ちょっと涙が出そうになりました~~(@_@。

        Chirashi_2

井上氏は、レオナルドは清楚に女性を丁寧に描いた画家です、
と述べられていました。また、こちらの展覧会のご担当者として
開催するにあたり、レオナルドについて一生懸命、勉強された
とのことです。偉大な芸術家の芸術と科学の一旦を展覧会を
通して知ることができてよかったと仰っていました。

特に、学んだ点は西洋絵画を観る上でのイコロジーだそうです。
大天使ガブリエルが持つ白百合は、マリアの純潔を意味し、絵の
真ん中に聳え立つ山は、山の中の山で、キリストの象徴であること、
また、ガブリエルの右下にあるチューリップの原種は、光が当たら
ないとすぐに枯れてしまうということで、この場所は光が溢れていて、
イエスの誕生を予感させる場面である、ということなどとても勉強に
なったそうです。

井上氏が考古学の関係でイタリアとも懇意にされていたことや
モナリザの実績などが今回も東博に展示される運びとなった

ようです。井上氏もイタリアが大好きで、池上先生のように
フレンドリーな方のようなので、この両者の力が今回《受胎告知》
を日本へと到来させる足がかりになったのでは?なんて素人
ながら思うほど、井上氏の大きなお人柄から想像致しました。

ここまでが長くなりすぎましたが、講演会の内容も素晴らし
かったです。しかし、《受胎告知》のお話が冒頭に出てしまって
そちらがやはり私の心を大きく掴みました。要点だけ簡単に
述べさせていただきます。

縄文土器の魅力を画像を見せて頂いて、どんなに素晴らしい
作品であったか、これが7、8000年前の日本で造られていたこと
が、どれほど洗練された芸術性というものを日本人は創造
していたかを篤く語っていらっしゃいました。あの岡本太郎も
パリへ留学して、ヨーロッパの芸術をみて苦労の末に日本へ
帰国し、東博へある日着てみると、縄文土器を見て、
「なんとすごい芸術が日本にあったのだろうか!」とそこで衝撃を
受けたように日本人の持つ高い芸術性を発見して、あの炸裂
したパワーが始ったとのことです。また、大阪の万博の「太陽の塔」
も顔がハート型の土偶からヒントを経て作った、との大変興味深い
お話をしてくださいました。

また、女性の土偶の変遷もその時代ごとにファッション性も
あふれていたり体型もいろいろだったりと沢山の画像とともに
紹介してくださいました。特に土偶は、9対1の割合で女性像
とのことで、子供を宿して産むことの神秘性から人間を超えて
神のように象徴化し、様式化していたのではないか。。と
女性が大切に思われていたことが分かって嬉しかったです。

縄文土器の上部で口が広がっているのは世界でも他に
ない程の高い技術と洗練された美があるとのことです。
現在の東博の縄文土器の設置でも一万年間に亘って
広がりを見せたかったために、東博内部でもその設置場所を
確保するために井上氏は戦ったそうです。縄文土器が
日本美術の始まりであり、その美しい美術を多くの人に
見て欲しいと思っているそうです。

私も一度、圧倒されるように美しい縄文土器をみたことが
ありますが、岡本太郎が初めてその土器の美しさについて
雑誌『みずゑ』に書かれて、日本で最初に広げていった事実が
とても印象に残りました。井上氏のような情熱家が今後も日本
美術の美を紹介し続けて欲しいとも思いました。

そのあとは、ラボでタナグラの小像を3点観ました。どれも
繊細で優美な美しさでよかったのですが、首から下げていた
音声装置が全然、調子が悪くて音声が聞こえてこないで
フリーズばかりして、がっかりでした。それだったら、学芸員
の方が、鑑賞者を一緒にまとめて解説してくださった方が
よっぽど面白いし、順番を待たなくても良いと思うのですが?
なんだか、無理に機械と美術をあわせなくてよいのでは?と
上記の井上氏の心から美というものを尊重している方の
お話が面白かっただけに、最後は少し興ざめして会館を
去りました。

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コメント

はじめまして。
アート関連のブログを巡るうちにこちらに
たどり着きました。
突然コメントを入れる無礼をご容赦下さい。

実は、土偶が大大大好きなのです。
画像に沢山の土偶が現れ、記事もしかと
読ませていただきました。

ミュージアムラボ・・・初めて聞きました。
こんな所があったのですね。
さすが、東京。
私もぜひ、お話を聞いてみたかったです。

貴重な情報をありがとうございます。
とても興味深かったです。

投稿: meme | 2007/07/30 20:00

meme様

ようこそ~いらしてくださいました
お優しいコメントも有難うございます。

>実は、土偶が大大大好きなのです。
わぁ~そうなんですかぁ~ヾ(´ー`)ノ
井上先生のお話、大変面白かったので
ご参加できたらmemeさんも楽しまれたことと
思います。

大昔の人の方が、女性を神のように崇めて
いたらしいですね?

土偶を持って昔の男性は刈りに出かけたらしいです。
一種のお守りですね!
また、どうぞ遊びにいらしてくださいませ~☆

投稿: Julia | 2007/07/30 20:52

こんばんは。
たびたび失礼いたします。

土偶を刈りに持参していたとは・・・これまた初耳。
私はあの姿、形が好きで歴史的意味合い等には
全く疎いのです。

土偶って、とってもアートなお守りですよね。
ハート型のやお花っぽい顔のとか。
守ってくれる感じが確かにします。

投稿: お守り! | 2007/07/31 21:53

memeさん

コメントを何度も有難うございます
とても嬉しいです~(*"ー"*)♪

>土偶を刈りに持参していたとは・・・これまた初耳。

この情報は実は、ほかで知見しました(^_^;)
昔は、結構、猛獣もいたので、男性も狩りにいくときは
いつどうなるか分からないような危険が伴っていたそう
なので、お守り代わりに持って行ったそうですよぉ~(ё_ё)

>土偶って、とってもアートなお守りですよね。
ハート型のやお花っぽい顔のとか。
守ってくれる感じが確かにします。

ほんとぉ~☆ 
デッチリとかスマートなスタイルとかその時代によって
違うらしいです。ジュエリーや漫画業界がデザインを
研究しにくるそうなんですね!

memeさんのブログにも伺いました。美術めぐりを
各地でされていて、素晴らしいですね~(^_-)-☆
京都も気をつけて、楽しまれて行ってらしてくださいませ。

投稿: Julia | 2007/07/31 22:48

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