『酵母から考えるパンづくり』志賀勝栄シェフ (著)
sabato, il due maggio 2007
sono le dieci di sera.

『酵母から考えるパンづくり』![]()
志賀勝栄シェフ (著)
柴田書店
パン職人の娘の大恩人でもある志賀シェフがとうとうパン
の本をご出版されました。日本でも屈指のパンのシェフで、
30年間パンを造り続けてきた弛まぬ研究成果というべき
素晴らしいご著書がこの4月に刊行されました!!
昨年の秋に、志賀シェフは独立をされて三宿に
◇■ Signifiant Signifié ◇■という素敵なパン屋
さんをオープンされて、私も娘と一緒に参りました。
その時の拙記事です↓
No.1 ◇■ Signifiant Signifié ◇■ 志賀シェフのお店、No.2
そのときに、焼きたてのパンを私達に切ってくださった
のですが、あまりに美味しくて涙がジワ~と出るほどでした!
少し不便な所に立していますが、お店には子供さんを連れた
ママさんたちやマダム達がひっきりなしに購入されて、とても
明るいお店の雰囲気を感じました~☆
志賀さんの下で働かせていただいて、何度か工程ごとに
クリアーしなければならない段階がありました。その時は
日本橋のFortum&Masonで、ベテランの女性やスタッフに
囲まれてまだ失敗も多かったようですが、最初の成形が
特に大変のようでした。その時にご一緒した先輩の女性
スタッフが特に優秀な方々だったので、厳しくもしっかりと
ご指導頂いていたし、チーフシェフの方の技術の高さも
今でもピカ一!と娘は尊敬しています。
とにかく、数種類のパンの成分の粉とその他に入れる
材料の割合を上記のようにいつも細かく書いて、頭に
入れておかないと次々と同時進行でいろいろと作業を
するので、美しく整えるとともに、パンは生きているので、
スピード感も必要なのだそうです~!
今回のご著書には、その娘が作業している工程が
詳細に掲載されていてよく分かります。パン生地を丸める
のにも小・中・大によっていろいろなやり方があるのが
図解されていてとても面白いです!!
こちらの本の題名でもある「酵母から考えるパンづくり」
からお分かりになるように、酵母の種類によって、パン
にあった酵母を使っているので、その種類ごとに分類して
細かく成分も書かれています。
文章も大変きれいですし、パンとの愛情物語を理知的に
書かれていますので、本屋さんで見かけたらぜひ、ご覧に
なってくださいませね~☆
FMでも最高級な食パン、ロイヤルローフです。
はちみつとマスカルポーネが入っていて柔らかくて
チーズの香りも漂ってくる至福のパンともいえます!
志賀さんは、薄くスライスしてさくさくにトーストし、
シャンパンとともに味わうのもおすすめと書かれています。
酵母は、ホップ酒を使うようで、生地箱に入れて20℃・
湿度80%で15時間の低温長時間発酵させて、約50分間
も焼くそうです!
皆様より愛されているFMのスコーンですが、ベーキングパウダー
とモルトパウダーを小麦粉に混ぜ合わせて、冷蔵庫で12時間以上
寝かせておくそうです。そして、成形してからまた、冷凍庫で
12時間以上も寝かせるそうですから、あの小さなスコーン1つ
でも手間隙がかかっていますね!!

ル クール
ここは、志賀シェフの詩的な世界を書かせていただきます。
このレシピを考案したころ、私の興味はハーブや花の香り
の生かし方に向いていました。甘いパンに何か香りを重ね
ようとさまざまなサンプルを試すうちに、マリーゴールドの、
気配を感じさせるような香りにはっとしました。この花には、
古い寺院を思い起こさせるような詩的な香りがあるのです。
甘い風味に重ねたところ、通奏低温のように奥底で静かに
響き、穏やかなティータイムを楽しむのにぴったりの発酵
菓子ができました。ふわんとやわらなか食感と気持ちを癒す
ような風味は、心身の弱ったときにもよさそうです。
酵母はイーストではなくレモン種を使いました。発酵菓子の
場合、甘くリッチな生地をつくろうとすると油脂分としての
バター、その乳化剤としての卵から逃げることができず、
両者の強い香りに支配されてしまいますが、レモン種の酸味
と柑橘香がそれをすっきり中和します。また、イーストは発酵力、
安定性とともに抜群ですが、生地をぱさつかせる側面をもち、
しっとりと仕上げたいものには適していません。その点、レモン種
は保湿性に優れ、2~3日はしっとりとおいしく食べられます。
クールとはフランス語でハートの意味。ハート形のフォルムから
かわいらしいイメージをもたれがちですが、かわいいだけに
終わらない、他に類のない決定的な個性をもつお菓子だと自負
しています。一瞬で物語りを喚起させる力を持つ香りの存在を
強く認識することになった、私にとって記念すべき一品です。
素敵な文学的なシェフにお習いできて、娘は本当に幸せ
でした。レモン種とは、ノーワックスのレモンとはちみつ、
マッシュポテトにレーズン種、モルト液を混ぜ合わせて、
27℃・湿度80%で2~3日発酵させるそうです。娘も時々
夜勤もありましたが、このように種の管理もあるので
どうしても一日、誰かがそばについていないとならない程
自然発酵に時間がかかるようですね。そして、強力粉に種を
混ぜ合わせたら、26℃・湿度80%でまた20時間発酵させる
そうです。気が遠くなるほど、長時間かかるわけですね!
でも、シェフの考案されたハート型のお菓子は、夢がいっぱい
詰まっているので、ゆっくりと味わいたいですね~☆
この本は、娘にプレゼントするために購入しましたが、
私も娘がどんなに大変で複雑な作業をしているのが
よく分かって本当に勉強になりました(*- -)(*_ _)ペコリ
酵母菌から長時間かけて造り、粉に混ぜてからもさらに
また発酵に長時間かけるという、忍耐勝負のパン造りを
されてきた志賀シェフにも頭が下がります。
日本中にある酵母を使ったパン屋さんは、ほとんどは志賀
シェフの教えを受けているそうです。確かにパンの神様だと
いうことがこの本を通しても伝わってきます!
日本橋に娘がいるときは、時々、背中合わせにパンを
こねていて、シェフとお尻がぶつかっていたそうですが、
その大きな背中に向かい合ってどれだけ、緊張して
難しい工程を乗り越えてきたか・・・この本を通じて、娘の
苦労と努力も知ることとなりました。
パン造りのスペシャリストさん達には、新たなバイブルと
なることでしょう!!
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コメント
パンの世界ってとても深いんですねー シェフの極めようとなされるその姿勢は 芸術の世界に通じますね そんなお師匠さんをもたれたお嬢様は とてもお幸せだと思います
投稿: マルメロの陽光 | 2007/06/07 16:24
陽光様
いつも心優しいコメントを有難うございます(*- -)(*_ _)ペコリ
>パンの世界ってとても深いんですねー シェフの極めようとなされるその姿勢は 芸術の世界に通じますね
仰るとおり、パンも芸術のような作品ですよね~ヾ(´ー`)ノ
なかなか、こういった大変な工程というのは表に出なくて
ただ、私達は食べているばかりですので、このような本が
できたことで、娘の苦労も分かりました。
>そんなお師匠さんをもたれたお嬢様は とてもお幸せだと思います
はい、ありがとうございます 娘は大変そうでもありますが
パンを造ることはとても楽しいとのこと。。皆様のお蔭で今では、
お店では教える立場に成長できました。
もし、機会がありましたら、桜木町のランドマークタワー内の
フォートナム&メーソンにお出かけくださいませ。ティールーム
もございます。あとは、ららぽーと内にもお店が出ております。
投稿: Julia | 2007/06/08 00:57