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2006/12/03

レオナルド・ダ・ヴィンチ III-②(最後の晩餐) by 池上先生

domenica, il tre Dicembre 2006
sono le setto e nove di sera.
   

   Supper_3
         「最後の晩餐 CENACOLO VINCIANO」
          1495-98年制作 
   レオナルド・ダ・ヴィンチ Leonardo da Vinci
 
        SANTA MARIA DELLE GRAZIE 壁画 

          

  28日(火)に日伊協会ご主催で、池上先生のご講演
  3回目のお話の中で、「最後の晩餐」について特に
  印象が強かったので、先生のお話と私が調べたこと
  なども付け加えて書いてみたいと思います。

  レオナルドの「最後の晩餐」だけは、死ぬまでに絶対に
  観ておきたい絵の一枚なので、先生のお話は大変
  面白かったです!それまでの「最後の晩餐」の構図は
  ジオットの図版などからユダがテーブルの手前に一人
  別に描れていたようです。レオナルドはミラノでイル・
モーロの依頼により1495年、43歳の時に、サンタ・マリア・
  デッレ・グラーツィエ修道院の食堂に壁画の制作を開始しましす。
  奥行きの深い室内風景を晩餐の背景にしてイエスに視線を
  集中させたかったことと、ユダが手前にいると主人公のように
  観えてしまうこともあり、横一列に
人物を並べて描いたのでは
  ないかということです。また、レオナルドは目に見える物しか
  描かないのでニンブスは描いていないそうです。

 

        Jesus_2
         「最後の晩餐」 部分

  特に一点透視図法の図が素晴らしくて、イエスの左の
  コメカミに集中して部屋から何本も線が引かれています。
  食堂は立ての長さが、2,130cm、幅が980cmがあり、この
  壁画は長さが220cm、横幅が810cmあるので大きい作品
  ですね!この当時、ルネサンス期でレオナルドの遠近法
  は頂点に達していたとのことです。そして、上記の横一列
  に人物を配して、奥の風景画を薄い青で描くことにより
  (空気遠近法)、背景がドーンと奥へ遠ざかって、イエスや
  その他の使途たちを自然に浮かび上がらせる効果を
  もたらす事ができたそうです。

   しかし、どうして床から2mの高さの位置に、この晩餐を
  描かなければいけなかったか?という解明は、実際の所は
  まだ謎のようですね。。。

  
     Photo_1
        「幼児の顔」(1485年)
          レオナルドの手稿
    (「コンデックス・アトランティクス」第35葉)


   右にもう一つ、奇妙な目が描かれていましたが、
   これは、歴史的に最初の「アナモルフォーズ」という
   様式で、先生が「右横よりもう少し斜め後ろより観ると
   絵が浮かび上がって見えますよ。」と仰ったので
   私たちはゾロゾロと並んで一人一人、この不思議な
   絵が浮かび上がるのを確認してきましたが、面白い
   けど、なんだか妙な気分になるものですね。

 食堂の一番奥に座るのは修道院長なので、その位置
  から2mの高さに見上げてみると良く見えるのでこの
  ような位置に描いたのではないか?とも言及されて
  いましたが、それはレオナルドのみぞ知る、といった所
  でしょうか?

      Anatomi1
   人物頭部の比例に関する素描
       ヴェネチア、アカデミア美術館

  「人物を描くときには、まずその人物が
  どのような人間であるかを考えよ」という
  レオナルドのメモが残っているそうです。
  顔つきがその人の性格を現すと考える
  「顔相学」を使って、幾何学的比例を顔の
 各パーツの比例から足の指一本一本の長さ
  にあてはめて描いたそうです。

 

  「あなた達のうち一人が私を裏切る」という
  イエスの言葉を聞いた使途たちの反応の
  感情をよく表しているそうです。

    Sketch
 最後の晩餐の聖ヤコブのための頭部習作
    ウィンザー、王立図書館

この壁画は完成直後からレオナルドの遅筆なこと
もあって、急速に傷み始めたそうですが、幸いに
レオナルドの沢山の習作が残されていたのと、
複製画などから想像して現在のように修復された
ようです。 この聖ヤコブの習作は素晴らしいの
一言ですね! 


第2次大戦でも連合軍の爆撃からこの壁面だけ
助かったとのこと。。奇跡の壁画に私も一度は
詣でて見たいと思います!!

以下の先生のご著書からも参考にさせていただきました。
特に、右下のルネサンスについての美術論は昨年、先生
よりプレゼントしていただいたものですが、実は、その頃
読んでもさっぱりと分からなかったのですが、今、拝読しま
したらほとんどすぐに理解できたので、この一年間、先生の
ご講演やご著書などでかなりお勉強できたことが今、気が
つきました。

いつも書いているのですが、先生のような素晴らしい方が
彗星のような勢いで日本に戻ってきて下さり、また、私も
ちょうど子育てが終了してブログを書き始めた頃と一致して、
先生とお知り合いになれたことが本当に夢のような素晴ら
しい出合いとなりました。私のような素人をいつも暖かい目
で見てくださったことを感謝申し上げます<(_ _)> 最初に、
フィリップス・コレクション展」のご講演を拝聴した時から、
この方が日本の美術界をリードされていく方だ!と閃くほど
その芸術に対する真摯な態度と情熱に心打たれる思いでした。

   Yuigon_3  Book_ike_1
   「ダ・ヴィンチの遺言」   「イタリア・ルネサンスの美術論

            Katagiri_1 
             レオナルド・ダ・ヴィンチ
           ブルーノ・サンティ著/片桐頼嗣訳   

 明日から私も仕事が忙しくなるのですが、実は先生に
  取りましても大事な日に当たります。今週は美術関係で
  先生について報道されますので、どうぞ皆様もちょっと
  ニュースなどお気をつけてご覧下さいませ。

 皆様もどうぞ池上先生とこれからも美術をご一緒に
  楽しまれてくださいませ。きっとご講演も増えることと
  思われますので、先生の芸術への”愛の光”はレオナルド
  の描く”神からの光”と通ずるものが見えてくるでしょう~☆

  ☆レオナルド・ダ・ヴィンチについて今までの記録です。

  

    

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コメント

すごく興味深い内容ですね!

一度、お話を伺ってみたいです。

投稿: すた | 2006/12/04 10:37

すたさん

いつもコメント有難う御座います~☆

来年は先生のご講演も増えるかと思いますので
(レオナルド関連)、ぜひ~!!

先生のニュースはまだ今のところ流れていない
ようですが、また新聞などに掲載されましたら
ご覧になってくださいね~☆

投稿: Julia | 2006/12/05 08:17

きょうは、フィリップスと複製した?
そしてきょうJennyはミラノへ素描しないです。
またロで晩餐っぽい連合するはずだったみたい。

投稿: BlogPetのJenny | 2006/12/07 16:57

はじめまして。以前から時々拝読させていただいておりました、
ベッティーナと言います。
日伊協会の池上先生の講座、聴講されていたのですね?
私も行ってたんですよ。ご挨拶出来なかったのが悔やまれます。
しかも、3回目は体調悪くて欠席してしまったので残念でなりません。
だからJuliaさんにレポしていただけて、とてもうれしいです。
ありがとうございます。
これからは読み逃げではなくて、時々はコメントさせていただきますね。
どうぞよろしくお願いします。

投稿: ベッティーナ | 2006/12/12 23:58

ベッティーナさん、

暖かいコメント有難う御座います~☆☆☆
私は一回目はどうしても咳がでたので、
お休みしてしまったのですが、ベッティーナさんは
3回目でしたか。。

だからJuliaさんにレポしていただけて、とてもうれしいです。
ありがとうございます。

こちらこそ、ご丁寧に読んでいただいて
有難う御座います 自分の記録のつもりで
書いておりますが、どなたかに読んでいただけると
こちらこそ嬉しく思います~(^o^)

ぜひ、また遊びにいらして下さいね~☆ 
そして、機会があれば先生のどちらかのご講演で
お会いいたしましょうね~(*"ー"*)♪

投稿: Julia | 2006/12/13 19:28

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