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2006/11/21

②ジオットとその周辺について - 池先生ご講演 土曜講座から

martedi, il ventuno Novembre, 2006,
sono le ventidue e mozza.

          Giotto_1
      「小鳥に説教する聖フランチェスコ」
            ジオット (1297-1300年頃)
              270×200cm、 フレスコ
アッシジ サン・フランチェスコ教会上堂、壁画

   『Ⅰfiretti di San Francesco』
   (聖フランチェスコの小さな花)

  聖フランチェスコが説教を始めると
  ”木にとまっていた小鳥たちは舞いおりてきて、
       聖フランチェスコの説教が終わるまで、みなが
         じっとおとなしく聞き入るのだった。
      一羽の鳥も身動き一つしなかった。”

   『聖フランチエスコの小さな花』田辺保訳 教文館

        Simone
        「聖フランチェスコ」部分
     シモーネ・マルティーニ Simone Martini
          1285頃-1344 シエナ派

先週の土曜講座の続きですが、前回は聖フランチェスコ
について拙いながら先生の教えていただいたことを
先日
書いてみたのですが、今日は、その聖フラチェスコが亡く
なってから、すぐにアッシジの地に着いた偉大な画家
ジオット・ディ・ボンドーネGiotto di Bondone,
1267年頃 -
1337年)について先生の述べられたことと少し自分でも
調べたことを付け加えてみたいと思います。

 Chimabue  Onisanti_1
    「荘厳の聖母」           「オンニッサンティの聖母」
     チマブーエ             ジオット
 1270年頃 ルーブル美術館     1310年頃 ウフィッツィ美術館

ダンテの神曲から
チマブーエが絵画界のリーダーと思っていたら、
ジオットがそれを奪ったので、チマブーエの名声
も落ちてしまった

1267年 ジオットはフィレンツェ近郊のコッレ・ディ・
ヴェスピーニャーノという小村に生まれました。少年時代は
羊飼いだったそうですが、画家チマブーエがジオットの絵を
観て、すぐに絵描きになるように勧めたそうです。

     Hekiga02_1
  聖フランチェスコ大聖堂の聖堂内

1290年 その師匠であるチマブーエが聖フランチェスコ
大聖堂の壁画を請負い、ジオットにもその事業に参加
させ壁画を描かせたそうです。

     Seido01
 大聖堂の壁一面を覆う、28枚のフレスコ画
       「フランチェスコ伝」
       1296年―1299年頃

チマブーエの作品はまだ、ビザンチン様式が色濃く残り、
遠近法もなく表情にも乏しい平面的であるのに対して、
ジオットの描いた絵には、まず空間表現と遠近法も
用いて
立体的な構図になっています。

冒頭の図版 「小鳥に説教する聖フランチェスコ」は、
入口の右手にすぐ入ったところにあるそうですが、
この作品、聖フランチェスコの戒律『従順・清貧・貞潔
に見合うように地味ではありますが、心優しく描かれて
いて、池上先生のお話を拝聴してから、この絵を観ると
フランチェスコそのものであることが伝わります。

1300年 ローマでいろいろな芸術に触れ研鑽を積みます。

1303年-05年  スクロベーニ礼拝堂の壁画を描きます。

      Padova
                     『哀悼』 
     パドヴァ、スクロヴェーニ礼拝堂
             1305頃 

晩年 フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
「ジョットの鐘楼」などを建築しています。

聖フランチェスコが当時のカトリックへ抵抗するように
ジオットも昔ながらのヴィザンティン様式から一転して
画面の奥行きや人物の表情も豊かになって、ルネサンス
への幕開けを導いていったゴシック期の偉大な巨匠だった
ということが良く分かりました。

池上先生の今回のご講演で、中世の頃の時代背景や
イタリア中部の地理的なこと宗教的にも美術的にも
昔からの因習を抜け出して、その200年後にはあの
ルネサンスの巨匠達、ミケランジェロやレオナルドや
ラファエロなど輩出する大事な基点となっていたことが
目の覚める思いで開眼させていただき大変興味深く
伺うことができました。

☆①「聖フランチェスコ」について書いております。

最後に、次の祈りを。。。

 アッシジの聖フランチェスコの祈り

主よ、わたしを、あなたの平和をこの世にもたらす
道具にしてください。

憎しみのあるこころに愛の種を播くための道具に、

害を加える者に赦しを、

分裂には一致、疑いには信仰、

絶望には希望の、

暗闇には光の、

悲しみには喜びの、種を播くことができますように

 

ああ、聖なる主よ、どうか

慰められるのをもとめることよりは、慰めることを、

理解されることよりは、理解することを、

愛されることよりは愛することを求める、その心を
お与えください。

なぜなら、与えることによって多くを受けとり、
赦すことによって赦され、

死ぬことによって、永遠の命が生まれるのですから。  
        

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2006年 絵画鑑賞会」カテゴリの記事

コメント

カトリックで、哀悼しないです。

投稿: BlogPetのJenny | 2006/11/22 12:28

Juliaさん、先日の池上先生の講演会は同じ時間にヤボな会に出ていて聞きのがしましたが、①と②のレポでその概要が良く分かりました。
アッシジで観たシモーネ・マルティーニの《聖キアラ》の姿を思い出します。

投稿: とら | 2006/11/23 16:40

とらさん、

暖かいコメント有難う御座います。
池先生のご講演、本当に力がこもっていて
素晴らしかったので、とらさんがいらっしゃれ
ないのは大変残念に思いました。

とらさんはアシッジまでも行かれたようですね!
今回のご講演では、修復の時の様子も一枚一枚
壊れた破片を集めてつなぎ合わせている画像、
当時のアシッジで活躍した画家が大聖堂のどの
部分を描いていたか、またはそれが本当にこの
画家が描いたのかという同定問題。。などまだ
まだ興味深いお話を沢山聞かせて頂きました。

年内は私も忙しくてちょっとツアーはできないかも
しれませんが、忘年会でちょっと集まりたいですね~☆

投稿: Julia | 2006/11/23 20:39

Julia さん、
レオナルドのご講演のご報告その他、イタリアのアッシジのフランチェスコにまつわる絵画や大聖堂のご講演のご報告、とても興味深いです。私は現在はカトリック教徒ではありませんが、非常に興味を持っています。レオナルドのご講演、面白そうですね。
吹奏楽の演奏会のご報告もありがとうございました。
それから、パーマカルチャーのダグラス先生のリンクも面白そうでした。
また、お話を聞かせてくださいね。

投稿: budgerigger | 2006/11/29 07:21

budgerigger 様

ご丁寧に拙記事を読んでいただいて有難う御座います。
本当に池上先生は絵画界のスパースターでいらっしゃるのに
私のような無名な者にまで親切に接してくださって、いつも
素晴らしいお人柄に感動しています。

それから、貴殿のコメントで一部分、訂正させていただきました。
申し訳ないのですが、ちょっと事情があるものでして。。
でも、きっと分かりますよね~(^_^;

パーマカルチャーも一昨日、お習いしましたので、
そちらも素晴らしいレクチャーを受けました。
中々、一日の時間が限られているので書けないのですが
このように励ましのコメントを書いてくださる方が
いらっしゃると大変嬉しく思います。

またぜひ、遊びにいらしてくださいませ~(^o^)


投稿: Julia | 2006/11/29 08:09

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