« GWの海 (Yokohama)&山 (Tsukuba) | トップページ | GW中に観にいった展覧会リスト »

2006/05/05

『ダ・ヴィンチの遺言』 池上英洋氏 - レビュー

池上先生がご執筆された『ダ・ヴィンチの遺言
(河出書房新社)を昨日、読み終わりました。

   Yuigon 
 
 ダ・ヴィンチの遺言』 
         KAWADE夢新書

  Amazonの紹介より

 
 目次

  1章 その生い立ちとダ・ヴィンチ家の秘密―少年レオナルド
          が背負った特異な運命と才能
  2章 “ダメ息子”だった修業時代―仕事放棄に挫折、敗北…。
          茨の道を歩んだアーティスト
    3章 才能を爆発させた諸国歴遊の冒険時代―音楽、軍事、
          天文、医学…。あまりに先進的な活動の全貌
    4章 “万能の天才”の知られざる素顔―思考法、夢、愛の
          かたち…。浮かび上がる驚きの人間像
    5章 傑作に施された超技法と隠されたメッセージ―
          『最後の晩餐』『モナ・リザ』…。名画の暗号を読み解く
    6章 衝撃的な、『ダ・ヴィンチ・コード』が描くキリスト教世界―
          永遠の神秘に包まれたマグダラのマリア、聖杯伝説…
          の深層

  Ikesensei003
『ダ・ヴィンチ村(拙記事)』を含むイタリア各地
   のお写真をご紹介して下さいました。

 上記のご本のご執筆や各大学の新学期準備などで
  春先はご多忙とのことでしたので、中々、鑑賞会など
  お会いできなかったのですが、先日、先生から
  「やっと、時間ができましたので、ランチがてら
    何か展覧会をご一緒に行きましょうか?」と
  久しぶりに嬉しいご連絡を頂いたので、池上先生となら
 「プラド美術館展」しかない!と即決して先生にお聞きすると、
  「OKです!明日でも大丈夫です!」
  と快く承知して頂きまして、早速、「プラド展」を次の日に、
  何人かの方々とご一緒させていただきました。その時に、
  こちらのご本についても少しご質問をさせて頂きました。

  Ikesensei009_1  

久しぶりにお会いした先生は
午前中、お仕事をされてきたので
素敵なスーツ姿で登場されました。
少しお痩せになったのか精悍な感じが
して、相変わらずキラキラ☆と先生の
回りでオーラが輝いています。

これからは日本の美術界を先導されて
いかれる素晴らしい方と気軽にお友達
のように接して頂いて、楽しくお食事まで
ご一緒させていただきました(*'ー'*)♪

先生、本当にありがとうございました。

こちらの『ダ・ヴィンチの遺言』は題名のとおり、ダ・ヴィンチ
が『ダ・ヴィンチ・コード』に書かれている僕とは違うんだ!と
ご本人が乗り移っているがごとく、その生い立ちから戦乱
の世を生き抜き、最後はフランスで亡くなるまでを当時の
ルネサンス期の社会背景を交えて、ダ・ヴィンチの真の
生き様を吐露するかのように描かれています。

             Keisen  
            恵泉女学園大学(先生の職場)

なんと言いましても先生の軽快なお話のテンポの良さが
こちらのご本でも活かされていて、お話の中にどんどん
吸い込まれていきます。また、語彙が豊富なので、
このような言い方ができる、とか、わぁ~こんな言葉が
あるの!と初めて出遭うような言葉が沢山使われいるので、
国語の勉強もできます。私があまりに語彙が貧困なのかも
しれませんが、美術用語も含めて学生さんも読まれる
と入社試験の一般常識の問題などに大いに役立つと
思います!

    Ikegami_1
        「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」
   記念シンポジウムでの司会・進行役

昨年の「レオナルド・ダ・ヴィンチ展/レスター手稿」(拙記事
を記念して、毎日新聞社主催の「国際記念 シンポジウム」
が開催された時に、先生もイタリア語を自由に操られ、
ゲストのレオナルド研究者の3人と討論をされていて
素晴らしかった
です。(拙記事) そのとき、
ヴェッツォージ教授 (レオナルド研究の権威者)が
『「ダ・ヴィンチ・コード」はレオナルドの誤ったイメージを
固定化する」ととても憤慨されていて、
「これからもレオナルドについておかしな見解を発見
したら誤解を解くように抗議をする」などレオナルドを擁護
していく意志を強く表されていました。先生も学生さんたち
がこの本から誤った見方をされては困る、という動機から
本書を書かれたそうです。

最終章には、「ダ・ヴィンチ・コード」のその誤った部分
をかなり鋭く史実に基づいて解明されていますので、
他の方々はここが一番面白かった!と仰っていましたが、
私にはこの章から、ガラッと美術史専門書のように難解
になるので、読みこなすのに結構、時間がかかりました(^_^;
でも、特に、「最後の晩餐」やマグダラのマリアについての
誤解も分かりやすく書いて下さって目が覚めるようでした。

   Ikesensei_1
       「レオナルド・ダ・ヴィンチ」展公式HPにインタビュー
           動画画面が掲載されていました。

こちらのご著書を拝読して一番印象深かったのは、
私はやはり自分が母親だけあるので、レオナルド
とその母親の関係です。実の母の時代は、持参金
がないとお嫁にも行けなかったそうですし、身分の
違いもあったのかもしれませんが、レオナルドを
産んで授乳期間だけは一緒にいたようですが、
そのあとは、本文によると喧嘩っぱやい男性と結婚
をさせられてしまいました。晩年近く、その夫が
死んでから、二年間ほどレオナルドと一緒に過ごした
ようですね。そのことは、
二人に取りましてもきっと一番
幸せな時期だったことでしょう! レオナルドがあまり
作品を完成しなかったというのは、やはり実母が近く
にいなかったという不安定さもあったのではないで
しょうか。。。子供って、何か誇らしげなことをした時は、
やっぱりお母さんに一番先に報告したいですものね!!
なので、「ジョコンダ」はレオナルドの母である、
という
先生の説には大賛成です!私も最初からお母さん
ではないか、と思っていましたので・・・!

      P300437davincicode
    それでも、20日公開「ダ・ヴィンチ・コード
    の映画は興味があります~(^u^)
   

☆ 『ダ・ヴィンチの遺言』  のレビューを書かれた方は、
    
Megurigami NikkiさんLapisさんとらさんTakさんです。
     私も簡単ですが、拙記事(第2章まで)書かせて頂きました。

☆ 池上先生が江東区のオムニバス講座
     「
レオナルド・ダ・ヴィンチとルネサンス」でご講演される
     そうです。江東区の住民なのにもう満席だったとのこと・・・。

     こちらでご一緒に音楽と演劇の講座をご担当される
    森田 学氏(
PIAZZA MANON/blog)は、池上先生
     の鑑賞会「
ミラノ展」で昨年、ご一緒させていただいたとても
     素敵なオペラ歌手の方なので、こちらの講座を拝聴できない
     のはとても残念です(/_ ;)
     レオナルドとルネサンス時代の魅力を美術史、科学史、
     社会状況、医学、音楽などから広く学べるという素晴らしい
     企画ですね!!どうぞまたご講演を実施されて下さい~♪

☆レオナルド・ダ・ヴィンチ (拙関連記事)   

|

« GWの海 (Yokohama)&山 (Tsukuba) | トップページ | GW中に観にいった展覧会リスト »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

Juliaさん
ブログに紹介いただきありがとうございます。
藤田先生は医学の方を担当されます。私(森田)が音楽の方を担当させてもらいます。(^^)

投稿: manu | 2006/05/06 12:00

森田先生

まぁ~早速のコメントありがとう御座いました。
お名前を間違って掲載してしまいまして、大変
失礼致しました<(_ _)> すぐに訂正致しました。

レオナルドに関する理想的な講座ですから、これからも
どうぞ何度でもご講演をされてくださいませ。

それから、池上先生からお聞きしましたが、お坊ちゃまの
お誕生を心よりお喜び申し上げます。
「歌うイタリア語ハンドブック」のご著書もご購入したら
記事にさせて頂きますね。

池先生共々これからもよろしくお願い致します(*- -)(*_ _)ペコリ

投稿: Julia | 2006/05/06 12:27

TB&コメントありがとうございました。
また、拙記事をご紹介いただき感謝しております。
池上先生のお人柄が感じられる素敵な記事ですね!実際に池上先生とお会いした方でないと書けない記事だと思いました。
また、母親の立場からレオナルドについて言及されたところは、とても興味深かったです。こういうことは、やはり女性でないと書けないので、とても新鮮でした。

投稿: lapis | 2006/05/06 19:17

Juliaさん、力の入った記事を読ませていただきました。江東区の講座などホットな情報が溢れているので感心しています。

投稿: とら | 2006/05/06 19:53

lapisさん
暖かいコメントを頂いて、ありがとうございますヾ(´ー`)ノ
先生はどんどん素敵になられて、ご一緒にいてもいろいろな点でものすごく勉強になります。お食事していても、パスタなど皆さんに取り分けてくださったり。。と細やかな気配りなど世界に通用する紳士です~☆

先生のご本を読んでいるうちに、レオナルドの謎というのは、やはり親の愛情の欠落から発していると気がついたのです。
あれだけの絵の技術力があるのに、デッサンや習作ばかりが
多く残されたというのは、何か絵を完成しても本当の所は
誰も自分の絵を愛情を持って観てくれないのではないか??と
いう空しさを心の底に感じていたのではないでしょうか。。
だからこそ、母親像だけは完成させて母にいつか見せたいし、その絵の中の母だけは自分の物である、という強い慕情が
あったのでしょうね。。

投稿: Julia | 2006/05/06 19:58

とらさん

コメントありがとうございます。
江東区の区報など最近はあまり目を通していなかったので
先生のご講演があるのを気がつきませんでした'゜(*/□\*)

レオナルドを知るにはとてもいい内容なので、またどこかで
講演して欲しいですね! 20名じゃなくって、200名位入る
ホールで丸一日講座とかできれば最高ですね!!

投稿: Julia | 2006/05/06 20:09

Juliaさん、いつもありがとうございます。
また顔まっかっかです。

「江東区の講座でやるならあらかじめ教えてほしかった」と他の方からも言われました。どうも宣伝のようで気が引けるので直前まで自分のことは書かないのですが、いけませんね…

またおっかけ記事を自分でも書くようにします。その時にTBしますね。

投稿: ike | 2006/05/07 10:52

ike先生、

コメントありがとうございます。

素晴らしい内容なので、ご興味もたれる方は
多いと思いますので、また全国区でご講演されて
くださいませね~☆

先生のご自宅から離れていて大変でしょうけれど
どうぞお体に気をつけて、夏まで素敵なご講演と
なりますようにお祈りしております。

その間に、もう一人可愛らしい方がご誕生されますね~☆☆

投稿: Julia | 2006/05/07 11:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『ダ・ヴィンチの遺言』 池上英洋氏 - レビュー:

» 読書記録-[Apr 24,2006] [Megurigami Nikki]
ダ・ヴィンチの遺言 池上 英洋  池上英洋先生とは昨年の『プラート美術の至宝展』@損保ジャパン東郷青児美術館から何度かお会いしていたのですが、その先生がこのような素敵な内容の本を出されたと聞いて、さっそく買って来ました!  レオナルド・ダ・ヴィンチについては同じく昨年の『レオナルド・ダ・ヴィンチ展』@森アーツセンターミュージアムにて、その知への情熱と苦悩を感じて新たな知見を得ることができました。池上英洋先生はこの展覧会でもレオナルド・ダ・ヴィンチについての見解をインタビューで公開さ... [続きを読む]

受信: 2006/05/06 13:22

» 池上英洋『ダ・ヴィンチの遺言』 [カイエ]
レオナルドを失ったことは、彼を知っているすべての人々に非常に大きな悲しみをもたらした。というのも、彼ほど絵画に栄誉をもたらした者はいまだに誰もいなかったからである。                                  (ヴァザーリ『ルネサンス画人伝』) ダ・ヴィンチの遺言 作者: 池上 英洋 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2006/04/21 メディア: 新書 レオナルド・ダ・ヴィンチは、誰もが知っている画家である。特にダン・ブラウンの『ダ・ヴ... [続きを読む]

受信: 2006/05/06 18:54

« GWの海 (Yokohama)&山 (Tsukuba) | トップページ | GW中に観にいった展覧会リスト »