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2006/04/24

私の二都物語―東京・パリ written by 辻 邦生

     Nitomonogatari

  私の二都物語―東京・パリ    中公文庫
    辻 邦生 (著), 小瀧 達郎 (写)

T氏からお借りした辻氏の書かれた本を読み終えた所です。
東京とパリの二大都市を建築学的に捉えた観点を詩的に
表現しているので、少々観念的な感じもしますが素敵な内容
の作品でした~☆

私も東京もパリも大好きな都市なのですが、辻氏のような
考え方で両都市の比較を読んでみると、中々、両都市の
違いが細かい路地裏や男女の関係までがそのような意味
合いを持つのかと新たな感慨を持ちました。

東京は、平面的でゴチャゴチャしていているのは結局は
個を埋没させたい特質もあって、何かその中でごろっと
安心していて寝転んでいたい性質を現しているとのこと
です。一番、嬉しかったことは、辻氏が広重の自然描写
をよく書き出していたことで、広重好きの私はやっぱり
どこか好きな作家とは感性がこういうところでも合うの
かしら!なんて嬉しくなってT氏にメールすると、


 
「Juliaさんにもっと感性がピッピッと合う様な辻の本が
   ありますよ。
  『
モネ(ウィリアム・ザイツ著)を辻が翻訳したようです。」

なんて書いてくださって、ますます辻氏の世界へのめり込み
そうな勢いです~(^_-)-☆

パリについては、パリはすべてが立体的で箱的な街で
あり、その堅固で古い石の建築物は「死」を意味するが、
その重さから徐々に新しい建築に移行することによって
人々は安らぎを求めているかのようであるが、それでも
基本にあるのは、その古い建築の土台があって新しい
奇抜な器も調和してくるのである、ととても読んでいて
苦しくなるほどですが、パリ編は昨日一気に読み上げ
て見たら、夜中に少しうなされる感じがするほどかなり
気合が入った内容でした。

     Saint_gelman_dupure
     確かにパリは立体的で遠近方
     的箱型(中心から広がる)の街    
     -サンジェルマン- Photo by Julia

東京はどちらかというと、『江戸復元図』などで調べて、
品川辺りを散策すると、江戸の頃にあった小さな神社が
必ず残されているので新たな発見があり、江戸時代に
タイムスリップするような郷愁がある、と書かれていました。
私も先日、父と浅草界隈を歩いた時に、古い地図を
見かけて、江戸時代の街並みを想像しながら散歩したら
やっぱり楽しかったので、皆さんも、たまにはそのような
風情のあるお散歩をしてみると楽しいかもしれません。

その『
江戸復元図』ってときどき、本屋さんの前で展示
販売をしていますので、立ち止まって見るだけでも趣きが
あって
楽しいものです。古い地図は手書きですから味わい
があって、現在の冷たい機械的な地図とは違うので、ぜひ
覗いてみてくださいね! また、お散歩する時には、
次のような切絵図が持ち歩くのが便利とのことです。

   Kiriezu
   切絵図・現代図で歩く江戸東京散歩
    
古地図ライブラリー別冊

     人文社編集部 (編集), 安田 就視, わたなべ こういち

辻氏は、江戸時代の頃の東京の方が人々の生き方も
街並みも美しく感じているのかもしれません。

私も東京が好きですが、やっぱりもう少し景観としては
何とかして欲しいかな?と言うのが本音ですが、自分の
心の持ちようでこの大都会の人工的な景観も詩的に感じる
という辻氏の教えに従って、そのように都会を眺めてみる
のも楽しく生きる方法かもしれません。

T氏には、いつもよい本を拝借して感謝申し上げます。

             Cherry008_2
            東博内の日本庭園 
               江戸の趣きがする・・・

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コメント

方法を復元しなかった。


投稿: BlogPetのJenny | 2006/04/26 10:22

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