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2006/02/19

特別展 アインシュタイン 日本見聞録 - 鑑賞会 No.4

昨日は、mixiの印象派コミュでリーダーのミズシー
さんご主催のオフ会があるというので、私もそれに
便乗して自分の鑑賞会を渋谷のBunkamuraで開催
しました。

その前に、アイシュタイン展のチケットを2枚、入手
していたこともあり、科学がお好きなNikkiさん(
記事
とご一緒に、有楽町にある相田みつを美術館
第2ホールで開催中の


 特別展 アインシュタイン 日本見聞録

    einposter

を観て参りましたので、そちらの方からレポを書いて
見たいと思います。

  einnstein
     会場前にはアインシュタインの伝記が
              掲載されています。

 受付で「本日に限り、 音声ガイドをお貸しします。」
  とお借りできたので、アインシュタインの人間性に
  ついてもよく分かってよかったです。

       ein 
               アルベルト・アインシュタインの肖像、1922
       
ルル・アルベルト・ラザード(1891) 
             
アインシュタインの署名入り(私蔵、スイス)
                Photo credit © Harry C. Kane, Berlin
  

 
素敵な素描の絵葉書を見つけたので購入しました。
  とても研究に没頭されていた頃のアインシュタインの
  いいお顔が描かれていて、彼の風貌が多くの人達
  から愛されていたのが分かります。

 音声ガイドが10項目あるように、1922年11月17日
  に船で神戸港から降りたときから、12月29日門司港
  から離岸するまでの約6週間に亘る日本での滞在を
  各パート毎に分けて、小さな展示室や映写室などで
  区切られて展示してありました。また、壁一面に当時
  の写真とアインシュタインがどのような講義をしたか
  とか日本人の盛大な歓待降りが細かく書かれていて、
  普通の展覧会とは少々違って、異色な感じがしました。

 それでも、当時の日本の様子が名古屋から東京まで
  列車からの車窓を写した映写や東京駅まで歓待して
  きた大勢の人たちの写真や音声などからも100年前の
  日本の様子が伺えます。当時は線路の周りはほとんど
  家がなくて森林と山ばかりでのんびりとしていたようです。

 アインシュタインは、日本人の芸術性の高さ、特に
  浮世絵が素晴しいと感激したようです。それに
  回りの人たちを気遣い和を尊重して暮す態度に
  個人的な主張をする欧米人が孤立して生きるのに
  対して、とても家族的で暖かい国民性である、とその
  短い滞在の間に見抜いているようでした。

 何度か開催されている講演会も連日、超満員の入りで
  日本人が天才科学者の講義に胸をワクワクさせて
  聞き入っている様子が伝わりました。

 それでも、ユダヤ人であるが故にドイツのナチに対する
  反発など政治的なことで大変苦労された一生のようです。
  研究に没頭するあまり最初の奥さんとの結婚生活も上手
  くいかなかったようですが、さらに2番目の奥さんと結婚
  され最後はアメリカに亡命するように、祖国を離れなけれ
  ならなかったようです。彼は、自分はコスモポリタンであって
  何人という枠を超えた存在である、と主張していたようです
  が、第一次、第2次大戦と続いてユダヤ人として生き抜いた
  ことは科学という研究があったとはいえ強靭な精神力が
  必要だったのでは、と少し見学しただけですが、それが
  一番考えさせられる点でした。

 アインシュタインの研究した相対性理論については、
  光の飛ぶ電磁波や量子力学と言った専門的なことは、
  あまり展示されていなくて、渋谷に向かう地下鉄の中で
  Nikkiさんにお聞きしたのですが、光の速度について発見
  したと教えていただきましたが、私の理解力が着いて
  いかなくて申し訳ありません。でも、きちんと分かる人の
  方が少ないらしいのですが、もう少しその辺も解明できる
  展示があったら、と思いました。

 このように、日本では一時、歓待されたアインシュタイン
  でしたが、アメリカで研究することになり原爆の開発に
  寄与してしまった結果があのような結末を迎えることに
  なってしまって残念です。ただ、それもドイツと戦える用に
  するためで、戦争反対運動にもそれから大いに携わって
  いたようですが、晩年は妻にも先立たれ一人孤独に研究
  のうちに亡くなられたそうです。

  原爆のことは何も書かれていませんでしたが、確かそう
  だったのでは?と少し自分でも調べてみたら、やはり
  アインシュタインやユダヤ系の亡命した科学者達に
  米国では秘密裏に研究をさせていたそうですね。戦争に
  悪用される科学ではなく平和に利用される科学という
  ものを提唱してはいたそうですが、悲しい事実がありました。

 いろいろなことを考えさせられる科学展でした。
 この後、渋谷へと向かいました。また、後ほどそちらの
  レポートも書きます。

 ☆アイシュタインについて大変詳しく書かれているHPを
     発見しました→「アインシュタインの生涯」 
     

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2006年 絵画鑑賞会」カテゴリの記事

コメント

アインシュタインは世界が認める天才でしたが、第二次世界大戦という混乱の時期にあって、ユダヤ人という生い立ちからも激動の人生だったのではと思います。

昨日は夜に『ミュンヘン』を見てきたのですが、平和主義のアインシュタインが進んで支援したシオニズム運動が争いの火種となっていることには複雑な想いでした。

投稿: Megurigami | 2006/02/19 20:17

Nikkiさん

コメント&TBをありがとうございます。

>第二次世界大戦という混乱の時期にあって、ユダヤ人という生い立ちからも激動の人生だったのではと思います。

  そうですね。あの頃の芸術家達 (クレーやカンディンスキーやムンクなど)もせっかくの彼らの芸術も否定され続けて苦労していたようですね。

>シオニズム運動が争いの火種となっていることには複雑な想いでした。

  「ミュンヘン」をご覧になったのですね。でも、アインシュタインはシオニズム(ユダヤ民族の祖国再建運動)のメンバーには署名していなかったそうです。ただ、晩年にしたがってその気持ちは強まっていったようですが。。

戦争はどんな天才の運命をも狂わしてしまうことを学べましたね。あとでポーラの印象派展もアップできたらと思います。

投稿: Julia | 2006/02/19 21:25

天才の脳って、どういう考え方するののでしょうね

アインシュタンは、バイオリンの名手と聞いたありますことがあります
今回は数式などがあったのでしょうか?
音楽が好きな人は数学が得意とも聞き、
キレイに解かれた数式は美しい音楽のように見えるなと思いました
数式や機械製図など好きなんです(^^;

投稿: えみ丸 | 2006/02/20 21:17

えみ丸様

こんばんは!
素敵なコメントをありがとうございます。

>天才の脳って、どういう考え方するののでしょうね

 そうですね~!「Beautiful Mind」の役者のようにいつも頭の中には、数字のリズムが脈打っているのでしょうね!あの映画でも、いつもいつも数式を窓に書いていたり、傍からみると奇人でもきちんとした方程式を計算しているのでしょうね!!

映画サイトです↓
http://www.uipjapan.com/beautifulmind/main.html

この監督が、今度「ダ・ヴィンチ・コード」を映画化してるそうですから、楽しみです!!

>今回は数式などがあったのでしょうか?

 はい、アインシュタイン直筆の数式ノートも展示してありました。

>キレイに解かれた数式は美しい音楽のように見えるなと思いました
数式や機械製図など好きなんです(^^;

 スゴイですね!さすがです!
 数式が音楽のようとは初めて知りました。
 機械製図・・・w(゜o゜)w
設計図とは違うのでしょうか?
私は数字には弱すぎますが、えみ丸さんのように総合的な美の感性が欲しいです!
 クレーとかカンディンスキーの色と線に音感を感じましたが、今度は数式からも音色を感じられるように観てみますね!

PS: 私の携帯はボロボロなので子供達には馬鹿にされますが、意外と使いこなしているものが捨てられないタチです(^_^;) 

投稿: Julia | 2006/02/20 23:01

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 「天才」の定義というものは、人間の知識の増加という変化の中で、相対的な増加速度が極めて大きな場合の当事者への評価、あるいはイメージではないかと思います。そして時代の中でその速度が急速になったのは近代に入ってからということを鑑みると、それはとても新しい概念だったと言えるのではないでしょうか。  そしてそのイメージを最終的に決定付けたのが、ドイツ生まれの科学者アルベルト・アインシュタイン氏(Albert Einstein 1879-1955)ではなかったかという気がします。  この... [続きを読む]

受信: 2006/02/19 20:08

» アインシュタイン 日本見聞録 ★★★☆ [TRUE-TIME WEB-LOG]
>アインシュタイン 日本見聞録 アルバート・アインシュタインによる「相対性理論」の発表から100周年を記念して2005年に宣言された「世界物理年」に寄せて開催された特別展覧会。1922年に熱心な招聘を受けて実現したアインシュタインの日本講演旅行の旅程を当時の写真や映像、音声を辿って追体験する事が出来るルポルタージュ・スタイルの展覧会。相田みつを美術館(有楽町)にて。 「E=mc²」に無限のロマンを感じ、心臓の高鳴りを押さえられない者として(笑)絶対に見逃す事の出来ないアインシュタイン展。呑み... [続きを読む]

受信: 2006/03/14 06:14

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