« 記念講演会 「私とバーク・コレクション」 村瀬実恵子 氏 | トップページ | バルビゾン芸術の歴史と遺産 - 井出洋一郎氏 »

2006/01/31

「親しい友への手紙」 - 池田満寿夫

1月も今日で終わりですね。。寒さもあと一ヶ月の
辛抱ふぉぉお~♪

会社のT氏がまた素晴しい本を貸して下さいました。


  「親しい友への手紙」 池田満寿夫著

     masuo
       

1978年1月~1979年12月号まで『藝術新潮』に
連載していた手紙文から抜粋して12話、
1980年4月に初版にした本です。銀座の
「奥村書店」で購入されていらした、ということで
どうやらもう絶版らしいです。私も昔はよく池田氏
のエッセイを読んでいてとても面白かった記憶が
あるのでT氏から貸していただいた時はすごく
嬉しかったです~ヾ(´ー`)ノ

 「こんなに書けるとは思わなかった!
    この本はいいっすよ!!」

と手渡す時におっしゃっていましたが、その手紙
の宛先人の名前がもうスゴイ人たちばかり!!

 加藤周一、澁沢龍彦、吉田秀和、西脇順三郎、
  奈良原一高、川島猛、朝倉響子、それにもちろん
  佐藤陽子、他

書いている場所もニューヨーク、パリ、ローマ、南仏、
ギリシャ、熱海、東京・・・とその時々によって世界中
の街から上記の面々に5,6枚のページ数でご自分の
心境を綴っています。

この2年間は、池田氏にとっても激動の時期だった
ので、読んでいてそれもドキドキするような激しい
文体で、「私へ」書いて下さっているかのような錯覚
したくなるようなとにかく彼の熱情が直に伝わって
きます。芸術家というのは、本当に真から自分の
意思や思いを作品や文筆にも表すものですね!

個人的にもNYで一緒に住んでいた画家のリランと
別れて、バイオリニストの佐藤陽子さんの元へ
移っていかれた過渡期だったようです。リランの前は
詩人の冨岡多恵子氏と駆け落ちをしていたようですね!
知らなかった。。さすがだわぁ~!なんて変なことに
感心したくなるほど華やかな女性遍歴ですよね~☆

仕事では、版画 (1960年,1962年,1964年の
東京国際版画ビエンナーレ展連続受賞に続いて,
1966年の第33回ヴェネツィア・ビエンナーレ展では
版画部門の国際大賞を受賞)以外にも1977年には、
『エーゲ海に捧ぐ』芥川賞を受賞しローマでその映画
を撮影したりと大きく芸術活動の幅が広がっていた
時期でした。そして、ニューヨークでの表現主義絵画
やその美術界の体質にも失望してきた時期とあって、
活動の拠点を日本へ帰還するという転換期でも
ありました。

エーゲ海に捧ぐ』の撮影エピソードや初めて映画作り
をする苦悩や芸術家としての立場での監督業などが
とてもリアルに描かれていて、その部分を読んでいると
あのきれいなエーゲ海のブルーの色が浮かんでくる
かのように氏のダイナミックな人柄にも触れられる思い
でした。

私が最後に池田氏を見たのは、陽子さんとお家の
中で、氏の版画を紹介しているようなテレビ番組
でしたが、とても幸せな光に満ちているようでした。

野田哲也氏宛てに書いていた手紙の最後に。。

「絵画は、見ているときよりも、後になって記憶
  のなかに残っている部分がなおかつどれ位
  強烈に自分にうったえ掛けてくるかによって、
  自分の感覚に浸透してくるものです。」

ネットで調べていましたら、偶然、版画展を明日から
開催するのを発見しました↓

  IKEDA MASUO BLACK&RED 展

  2006年2月1日(水)~2月15日(水)日祝休
  
不 忍 画 廊

   masuo
       
池田満寿夫
    「サムシング・アゲインA」

    制作年:1966
    技法:リトグラフ
    限定:20
    寸法:67.5×52.1

    ■フォード財団より奨学金を得て渡米、
     アメリカで制作された最初のリトグラフ
     
池田満寿夫 「BLACK AND RED」作品ページ

ご参考サイト様
 ☆
池田満寿夫美術館

 ☆ 第4回 池田満寿夫記念芸術賞

|

« 記念講演会 「私とバーク・コレクション」 村瀬実恵子 氏 | トップページ | バルビゾン芸術の歴史と遺産 - 井出洋一郎氏 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

Jennyは、フォード財団と親しい加藤周一とか文体とか、陽子とかを一緒すればよかった?


投稿: BlogPetのJenny | 2006/02/01 11:12

この本、手に入るなら私も欲しいですね・・

佐藤陽子さんへ宛てた手紙だけでも読んでみたいな・・(笑)
4年くらい前の都美術館の池田満寿夫展で大好きになりました
あのエネルギー、手紙にもあふれているのかしら・・

投稿: えみ丸 | 2006/02/01 13:56

えみ丸さん

コメント、ありがとうございます。

このご本、貸していただけるそうですよぉ~♪

後でメールいたしますね!!

投稿: Julia | 2006/02/01 19:45


報告します。
このたび慣れ親しんだblogを
引っ越しすることになりました。
こんごともよろしくお願いします。
ジュリアさんのアートblog
ますます冴えて嬉しいです。

投稿: 松風 | 2006/02/01 20:59

松風さん、

こんばんは!
お知らせいただいてありがとうございます。

どこのサイトに移ってもまた京都の素晴しい画像で関東の人間達の目を楽しませてくださいね!

投稿: Julia | 2006/02/02 01:35

IKEDA MASUO BLACK&RED 展
ちょっと気になりますねー。
今週土曜にでも行けたら行ってみます。
ブリヂストン美術館も近そうなので久しぶりに行っちゃおうかと思います!

投稿: | 2006/02/02 12:56

すみませーん。名前入れ忘れました。上の書き込みはhigh-luckyです。

投稿: high-lucky | 2006/02/02 13:01

high-luckyさん、

コメント、ありがとうございます~♪

>今週土曜にでも行けたら行ってみます。
 
 high-luckyさんもデザイナーさんだから池田氏の豪快な版画を観ておかれるといいかもしれませねぇ~☆

私もブリジストン美術館の講演会前に、ちょっと覗いてみようと思います。このご本もえみ丸さんの後にお貸しできると思いますので。。
 すごいマルチ・アーティストが日本にもいたのか!と文章からその豪快さが偲ばれます。
 
 mixi経由でもメールしましたので~(^_-)-☆

投稿: Julia | 2006/02/02 19:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「親しい友への手紙」 - 池田満寿夫:

« 記念講演会 「私とバーク・コレクション」 村瀬実恵子 氏 | トップページ | バルビゾン芸術の歴史と遺産 - 井出洋一郎氏 »