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2005/12/28

柴川照吉 コレクション - 青木 繁

本日からやっと冬休みに入りホッとしているのですが
大掃除をしようかと朝から張り切っては見るものの
やっぱり、絵を観にいきたい!!という気持ちが抑え
られず、「
スコットランド国立美術館展」の鑑賞会で
とらさんが、その鑑賞会にいらっしゃる前に、
「この近くの松涛美術館へ行ってきたら、青木繁や
坂本繁二郎の作品があってびっくりしました。
良かったですよ!」と教えてくださったので、今日は
本年最後の開館日にあたり、渋谷まで駆けつけて
観にいってきました。

   shibakawa 幻想のコレクション
                  
芝川照吉

 喧騒した渋谷駅周辺からBunkamura 辺りを通り
  抜けて坂を上がりきると、急に瀟洒な住宅街
  になり素晴しい洋館のような建物が見えます。
  それが、「
渋谷区立松涛美術館」で、その外観
  がりっぱなので驚きますが、中庭には噴水が
  あってそれを囲むような素敵な空間で、とても
  文化的な雰囲気がする建物です。
 
  芝川氏については、とらさんが詳しく書かれて
  いますので、そちらの
ページでご一読頂ければと
  思います(*- -)(*_ _)

     aoki 《女の顔》
                  1904
                  油彩

  福田たねさんを描いた作品があり、大変
    きれいな女性だったようですね!しっかりと
  こちらを見つめるたねさんの瞳に強い愛情
    を感じました。1904年は、坂本繁二郎や
    たねさんと一緒に房州布良に滞在して、国の
    重要文化財となっている「海の幸」を制作
    した年でもあるので、一番、お互いに惹かれ
    合っていたのでしょうね。

 

  この9月に、ブリジストン美術館で開催していました
   「
特集展示 青木繁」展の作品を観て、日本人で
   これだけの素晴しい洋画が描ける人がいた!ことに
   度肝を抜かれてしまいました。そのときに展示して
   ありました《わだつみのいろこの宮》の描かれている
   女性(左側)もたねさんとのことですが、今回、
   たねさんのお顔を拝見してとても内に秘めた情熱家
   であるのを感じました。 

  もう一つ「盆踊り」だったかタイトルははっきりとしない
   のですが、盆踊りをしている女性の後ろに、焚き火
   のような火がボォ~と幻想的に光っていてその作品
   を観ていると、青木氏がこの世に絶望して魂は、
   現世に生きていないかのような世界を描いているよう
   に観えるほど、彼の内なる哀しみが聞こえてきそうで
   哀れでした。

   最終的には、実母からも見放された感じで、一人で
   放浪の果てに病で倒れてしまったようですが、これ
   だけの絵を描ける人を救ってあげる機関か人が
   いなかったのか、と残念です。芝川氏も何枚も購入
   されていたようですが、彼を救うというところまでは
   手が届かなかったのでしょうね。。。

   また、坂本繁二郎の力強いデッサン力と印象派の
   ような輝きがある静物画もよかったです。あとは
   岸田劉生が描いた柘榴の静物画の色彩がとても
   きれいでした。

  年内最後に、日本の画家の中で一番好きな画家の
   絵を観ることができて感激でした。とらさん、教えて
   下さってありがとうございました。 

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コメント

Juliaさん

ひっそりとした空間、そしてあまり喧伝されていない素晴らしい展覧会.でしたね。

青木は芝川が集めた唯一の物故画家だそうですが、今ではいくつかの美術館の宝となっている青木の遺作を芝川が守ってくれていたのですね。

女の顔、大穴牟知命、わだつみのいろこの宮、海の幸、漁夫晩帰などのモデルになっている福田タネは青木にとっては虚像であったとしても、彼女の思いつめた視線は青木によって永遠の生命を与えられ、今もわれわれに強く訴えてきます。

投稿: とら | 2005/12/29 10:33

とらさん

素晴しいコメントをありがとうございます。
この展覧会をご紹介していただいて本当によかったです。小さな区の美術展ですから気がつきませんでしたので。。

青木の作品を観ると明治生まれの祖父を思い出します。気骨でナイーヴで誇り高かった日本男児という共通するようなイメージが湧きますが、青木だからこそ描ける独特な世界には魅了されますね。

>彼女の思いつめた視線は青木によって永遠の生命を与えられ、今もわれわれに強く訴えてきます

 おっしゃるとおり、タネさんの強い視線から青木がいつまでもここにいるぞ!と迫ってくるものを感じました。その当時に認められなくても、こうして一ファンが青木の深い精神性というものをあの瞳を通して私たちをいつまでも魅了してくるようです。あのような瞳を描ける作家はそう多くはないですよね。

 

投稿: Julia | 2005/12/29 12:35

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