国立西洋美術館で本日が最終日だった
「キアロスクーロ - フリッツ・ルフト・
コレクションの所蔵作品による
ルネサンスとバロックの多色木版画」

を昨日、2回目でしたがチケットがありましたので
「プーシキン美術館展」の帰りに寄って参りました。
最初に観にいったときは、張り切りすぎて4館目
でしたので、目が霞んでしまいあまりよく観れな
かったのですが、今回はじっくりと観てこれました。
「キアロスクーロchiaro scuro」というイタリア語で
「明暗」を意味するそうです。このように沢山の
作品を一堂に展示するのは初めてとのことです。
ここで、「キアロスクーロ」についてHPから。。
ルネサンス美術たけなわの16世紀はじめ、版画の
表現法が大きく広がった時期に、ドイツで新たな
木版画の技法が発明されました。同系色の版を
重ね合わせて刷ることにより、微妙な明暗や
立体感を表現することに成功したのです。この技法は
大きな反響を呼び、ルネサンス美術の中心地イタリア
で発展しました。キアロスクーロ木版画はその後、
フランドル(現在のベル ギーとオランダ南部)、オランダ、
フランス、イギリスにも広まりました。
キアロスクーロ版画は複数の同系色(例えば黄色・
茶色・褐色)の版を重ね合わせて印刷するので、
明暗や立体性を鮮やかに表すことができます。
とにかく、最初に展示してある作品からその質の
高さに驚かされてしまいます。ヨーロッパの美術館
へ行っても今まであまり版画を観てこなかったのを
悔やまれます。
計112点もの素晴しい版画作品を一点一点、解説を
付けて詳しく作者と原画などを含めてキャプションが
付けられ、キアロスクーロ木版画の流れを国毎に
分けて展示されていました。
図録も欲しかったのですが、大分悩みましたが
ちょっと諦めて、代わりに、Pocket Guidesで
「西洋版画の見かた」を購入しました。
西洋美術館では、春・秋の
年2回、版画素描展示室で
おおよそ3500点の中から作品
を選んで展示しているそうです。
版画を観る時に、歴史や技法
や用語など簡単な専門知識が
あると、版画がよりわかるような
解説書になっています。
今回の作品もこの後、展示するのは2年後になる
ようです。北斎展には、連日、長蛇の列が出るほど
盛況だったようですが、もう少しこのような名画の
数々を観る必要があると思います。ポスト・カード
とHPなどの図版でその美しい版画の作品をご紹介
したいと思います。16世紀にとりわけ優れた作品が
生み出され、多くは大芸術家の作品をもとに、複製
版画が制作されたようです。私は聖母子の図像が
好きですので、主にそれを。。。
II. イタリアのキアロスクーロ木版画 I

《ウェヌスとクビド》1566
ニッコロ・ポルドリーニ
(ティツィアーノ・ヴェチェッリオの原画にもとづく)
木の幹の色や、空の雲の部分などが
線とは別の版 (ベージュの版)で彫られて
いるのがよく分かります。
ニッコロは他にも素晴しい作品が(2点)展示
されていて、一番良かったかもしれません。
《巫女》 1527
ウーゴ・ダ・カルピ
(ラッファエッロ・サンツィオの原画にもとづいて)
ラッファエッロの原画なので、壁面に「R」が
描かれていています。母親が子供に本を
読んでいるのでしょうか? 松明を灯して
ウットリ聞きほれている子供の顔が絵とは
違う陰影があって微笑ましく暖かい作品です。
「巫女」という題名なので、ちょっと違うかも?
しれませんが。。。
Ⅳ.イタリアのキアロスクーロ木版画 II

《聖母子と諸聖人》 1585
アンドレア・アンドレアーニ
(ヤーコポ・リゴッツィの原画にもとづく)
この作品は敬虔な感じがしますね。
人物の表情も細かく、衣服のひだまで
立体的で優れた版画だと思います。
バルトロメオ・コリオラーノ
《ユピテルの雷電に押し潰される巨人族》
(グイド・レーニの原画にもとづく)
この作品は、1638年と1647年の2回に分けて
彫られたようで、上部が違っていました。
巨人達が落ちていく様は版画ならではの迫力
でこちらまで震えて来てしまいます。
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そして、新館2階 版画素描室でも
《ローマの景観》:ピラネージのまなざし
Views of Rome: Piranesi’s Vision
でピラネージの見事な版画の作品展があり
ローマの遺跡や建物の版画が素晴しかった
です!!

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