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2005/10/21

「人間ダ・ヴィンチ」 II - 池上先生 No.9

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 ブノワの聖母(幼児キリストに花を差し伸べる聖母)》
   
1475-78年頃  エルミタージュ美術館

2005年10月18日の毎日新聞の朝刊に、池上先生の
第 2回目の連載「人間 ダ・ヴィンチ 」の記事が掲載
されました。抜粋して書かせていただきます。

  レオナルドが生まれてまもなく、父親はフィレンツェの
両家の娘を正式な妻に迎えましたが、新しい母は出産時に
産褥熱で亡くなってしまい、その後も次々と母がかわり、
実母と養母合わせて5人の母を持つことになります。
   当時の出産時の死亡率は恐ろしいほど高いものでした。
医学知識もギリシャから伝えられたまま千年間更新されて
いません。
    母への思いと死の無敵さ。彼の描く聖母のこの上なく
優しげな表情と、人体解剖にかけた執拗な熱意には通底
する想いが込められていたかもしれません。

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 《カーネーションの聖母》
 1475年 アルテ・ピナコテーク      

                               

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                                        聖アンナと聖母子
                                    1508-1510年
                                         Musee du Louvre, Paris

レオナルドが描く聖母子像は、母親が慈愛の満ちた
眼差しで息子を見つめていて、とても人間的ですね。
息子(イエス)も手足の動きがあって、プラート展で
観た時の聖母子像よりも自然な親子の姿が描かれ
います。そして、背景も遠近法とスフマート(ぼかし技法)
の技法を極めたレオナルドの天才性が発揮されています。

実母の手に抱かれることはなかったレオナルドでしたが、
特に祖父(アントーニオ)に溺愛され、祖母にも芸術家の
家系の影響も受けたりと少年時代は恵まれた環境で
回りの愛に包まれながらすくすくと育ったようですね。
しかし、先生も書かれているように、産褥死が多かった
その当時の医療体制にも疑問を持っていたのか、人体を
解剖してまで研究したレオナルドの人間に対する飽くなき
探究心は、この少年期の不幸な母の死による悲しみに
よって沸いたことが要因なのかもしれません。

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milano  MILANO ミラノ展
                                            千葉市美術館
                                             会期: 2005/10/2512/4

 この展覧会では、紀元前4世紀からの歴史を有し、
街並には中世の名残を残しながらも最新流行
ファッションを発信するという古い歴史と最先端の
現在とが同居する魅力的な都市、ミラノの美術館・
博物館所蔵の作品によってミラノの歴史・文化・
芸術の魅力を伝えます。
 本展覧会ではレオナルド・ダ・ヴィンチ自身の素描
《レダの頭部》《キリストの頭部》の他、影響を受けた
チェーザレ・ダ・セスト、ブラマンティーノ、ベルナル
ディーノ・ルイーニといった画家の作品も展示します。
その他、出品作品はローマ帝国時代の初期キリスト
教美術から、フォッパなどのルネサンスの名画、
セガンティーニ、ボッチョーニ、モランディといった
近現代美術までを幅広く含みます
 ぜひ展覧会場で実際に作品に触れ、総合的な歴史
・文化の魅力をたっぷりとお楽しみいただきたいと存じます。

                   

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レオナルド・ダ・ヴィンチ」カテゴリの記事

コメント

今日の見学会もJuliaさんのおかげで楽しくすごせました。イタリア料理も良かったですね!

ほんとうにいつもありがとうございます。パンのいただきもの、さっそく家で歓声があがっています♪

とりいそぎお礼まで

投稿: ike | 2005/10/23 01:22

池先生、

こちらこそ素敵な時間の思い出が増えて、この頃、こんなに幸せでいいのかしら~?と逆に怖い感じがするくらい先生と過ごす時間は素晴らしいときばかりです!

モロー展のレポートはもうすこし後になるかもしれませんが、教えていただいたことをまとめてみたいと思います。

それにしても美男、美女(&ドルチェ強奪美女)の集まりでそれだけで酔ってしまっている感じでした。少し冗談がきつかったら申し訳ありません。先生は「童顔」と申したのは、お若くて素敵!という意味ですので、どうぞなにとぞご理解くださいませ(_ _(--;(_ _(--; ペコペコ

投稿: Julia | 2005/10/23 11:20

こんちは。
関連記事だったので、TBさせていただきました。Juliaさんの文章は優しい感じでいいですね。

投稿: 本の装丁・ウェブデザイン、死ぬまで作るか?!渋谷ウインバレー | 2005/10/23 15:38

ウインバレーさん

お忙しいのに拙ブログまでコメント&TBをいつもありがとうございます。

>Juliaさんの文章は優しい感じでいいですね

お褒め頂いてありがとうございます。実は文章を褒められることは少ないので、大変うれしいです!

ウィンバレーさんもお忙しいことと思いますが、どうぞお体を大切に、今後もご活躍くださいませ。

投稿: Julia | 2005/10/23 18:24

Juliaさん、いつもありがとうございます。連載が終わって記事にしたのでTBさせていただきました。

定期的な連載ではないので集めていただくのも大変だったと思います。申し訳なく感じます。手もとにはすべて画像ファイルのコピーがあるので、まとめてお送りした方が良いならそうおっしゃってくださいね。

投稿: ike | 2005/10/30 17:07

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レオナルド・ダ・ビンチは、天文学、解剖学、建築土木、自然探求などさまざまな功績を残した天才です。 彼の直筆ノート「レスター手稿」が日本公開されます。 公式サイト レオナルド・ダ・ビンチ展〜森アーツセンターギャラリーです。 もっとアート情報をみたい方は、 デザインアートブログ集へ。 レオナルド・ダ・ビンチというと、「モナリザの微笑」で有名ですが、 私は小さいころ、この実物を展覧会で見ています。日本に来たのは、たぶんこの一度きりなので、ラッキーなことですよね。 いまでもよ... [続きを読む]

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