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2005/07/04

パウル・クレー ★ 色彩の魔術師 No.1

映画「サハラ」のご招待券を頂いたので、昨晩
娘と観にいきまして、思ったよりもアクション
満載で、また砂漠の景色の美しい映像には
感嘆するほどで、
昔の007を観ているような
ストリー展開も面白かったです!主人公の
二人が個人的に惹かれあっていくのも微妙な
表情でわかったりしてそれも楽しめました(^_-)-☆

そして、その砂漠から連想して、クレーが
アフリカへ行ってから彼の色彩が変わったと
書かれていたのを思い出して、映画の画像から
伝わるあの黄土色の砂や灼熱の太陽などから
「なるほど、これがクレーの色ね!!」などと
一人分かったように感じたものですから、本日は
パウル・クレーについて書きたいと思います。
   
    angelklee

いつか、わたしは無の世界に
         横たわることだろう。
 だれかひとりの天使の傍らに。

    (西田秀穂・元木幸一訳)




先週の土曜日(2日)に、再度ブリジストン美術館
へ行って参りました。ここの美術館が落ち着いていて
好きなことと「印象派と20世紀の巨匠たち」展を
もう一度、観ておきたかったのです(10日まで)。
クレーは以前から少し変わっている絵かしら?と
思っていましたが、特にその華麗な色彩と動きのある
線と特殊な画材に
惹かれていました。そして、ここの
常設でもクレーの「島」に前から惹かれておりまして、
今回もマジマジとご対面してきました。この絵は
そのベースとなる色が砂漠の色ですよね!!そして、
いろんな色の点々でアクセントをつけて、真ん中を
流れるようなメロディアスといってもいい程の線が
自在に描かれています。この線が島を現しているの
かもしれませんが、とても楽しい気分で描いているのを
感じとれます。

  cley
        《島》油彩、板に砂をまぜた石膏下塗り 1932

そして、フィリップス・コレクション展でも2枚展示して
まして、その一枚がこの《大聖堂》です。ダンカン・
フィリップスはクレーの作品を13点も集めていた位
クレーがお気に入りだったようです。彼は、この芸術家を
  
「夢想家で詩人、かつ内向的な反逆児」
と呼んでいたそうです。この《大聖堂》にはデザインの
基礎要素(矢印、半円)や建築的な平面図、立面図
などが組み込まれているそうです。そして右側の音楽記号は
聖堂内部で聞こえてくる音楽を現しているといるそうです。
まさに、建築と音楽のハーモニーを完璧に理解している
表記で描いている、と図録では解説してありました。
実際にみるとこの作品はとても小さく、色ももう少し
濃い赤と少しオレンジ系の薄い赤色で描かれていて
それは、「光と闇」を表現しているそうです。この解説を
読むまでそこまで、建築的で音楽的な絵であるかなんて
分かりませんでしたが、何か芸術の全てが結集している
ようですね!!

  clay_daiseido
      
《大聖堂》 水彩、油彩/板を貼り合わせた
                               カードボードに張った紙  1924

    色がぼくを捉えた。彼を必死になって捕まえ
      ようとしなくてもいいのだ。ぼくは知っている、
    彼はぼく
を捉えて二度と離しはしない。
    なんと幸せな瞬間だろう、ぼくと色彩はひとつだ。
       ぼくは画家なのだ。

        
   (1914年チュニジア旅行で/宮下誠訳)

会社のアート好きな方に私がクレーが好き、と
話したことがあるのですが、そうしましたら、彼も
クレーの大ファンということでした。元々、ジャズも
クラシックも大好きな方なので、クレーの絵を観ると
音楽が聴こえてきそうだ。と話されていました。
「クレーの展覧会をやって欲しい!」とクレー好きな方
は皆さんおっしゃいますが、私も一堂にこの奇才いえ、
天才の絵を観てみたいです。そして、会社の人がクレー
について以下の本を2冊貸してくださいました。

        klee_book<クレーの絵と音楽>
                                   ピエール・ブーレーズ (著),
                                  ポール・テヴナン, 笠羽 映子

     kleelegend  

パウル・クレー 記号をめぐる伝説

ライナー クローン (著), ジョーゼフ・レオ ケーナー (著),
ainer Crone (原著), Joseph Leo Koerner (原著),
太田 泰人 (翻訳)





両方とも翻訳本なのもありますが、美術の知識や
言語学、ましてや音楽の知識も相当ないと理解
できないほど難解です。翻訳者の方もかなり苦労
されたと思いますが、日本語の単語さえも私には
理解できませんが、それだけ、クレーという方は
いろいろな知識を兼ね備えていたようですね。

いくつか、このクレーの本に掲載された絵で
私の気に入った絵をスキャンさせて頂きました。

          cley002
   《いつしか夜の灰色から浮かび上がる・・・・・, 1918》 
 
            clay004
                 《古文書 1933》

  有名なクレーの言葉で、

 「芸術というものは、見えないものを
            見えるようにすることだ。」

という名句が残されていますが、この解釈でさえとても
難しいようでした。音楽家の両親の元で産まれて、奥様
もピアニストで、本人もバイオリンのプロ級、そして
古代語にも長けていたというクレーの絵からはいろいろな
メッセージが発信しているのかもしれませんね!
それに以上に、色彩もきれいで永遠性があるところが
素晴らしいですね!    
 

そのほか、ぜひご覧になっていただきたいサイトは。。

 日本パウル・クレー協会

 ベルン市立『パウル・クレー・センター』

 パウル・クレー

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コメント

パウル クレーの芸術というものは、見えないものを見えるようにすることだ。という言葉はそのとうりですね。私の住む町の近くの美術館にクレーのコレクションが割合あるのですが、最近ゆっくり見ていません。
クレーの絵を見ていると時に音譜のように見えてきて音が聞こえそうです。

投稿: seedsbook | 2005/07/05 15:59

私もクレーの作品は好きです。
美しい色彩ももちろん素晴らしいのですが
シンプルな線描による豊かな表現が見事です。
猫を描いた作品や晩年の天使の作品などが特に好きです。

投稿: 千露 | 2005/07/05 18:59

>seadsbookさん

 まぁ~~ドイツからコメント、ありがとうございますヾ(´ー`)ノ seadsbookさんのblogからはやっぱり、ヨーロッパの光を感じて輝いていますね!!

>私の住む町の近くの美術館にクレーのコレクションが割合あるのですがく

 そっそうなんですかァ~~q(≧∇≦*)羨ましいです!!『パウル・クレー・センター』のHPで、クレーの絵がスリーン・セーバーのように何度も観れるので、会社でもそこだけちょっこと窓にして楽しんでいます!すごく立派な建物ですよね~!

 seadsbookさんの所へぜひリンクを貼らせてくださいね。これからもよろしくお願いいたします(*- -)(*_ _)

投稿: Julia | 2005/07/05 20:18

千露様

コメント、いつもありがとうございます。千露さんがクレー好きとはちょっと意外な感じがしましたが、天使とかの素描がお好きとのことで嬉しいです。

ただ、クレーが戦争の傷跡で自分を癒すように、天使の絵など素描ばかり描いていた時期があったそうですね。きっと哀しさと救いの感情が織り交じって優しい絵になったのかもしれませんね。

近いうちにクレーの展覧会があるといいのに!って思いますね!!

投稿: Julia | 2005/07/05 20:25

TBありがとうございました。
実は、こちらの記事を読ませていただき、
感銘を受けました。
記載してある、サイトさんにも伺い色々と
読ませていただきました。クレーの作品は
素晴らしいですね。残されている名句が
又もの凄く心に響きます。
「芸術というものは、見えないものを
            見えるようにすることだ」
凄いと思いました。本当にそうだよ・・と。。。
ぼくと色彩は一つだとも残されていますが、
本当に魅了されていたのでしょうね。
何故か見るものや感じるものが自分にとって凄く変わって来る様に思います。こちらでjuliaさんに出会えて本当に良かったです。あ・・それと・・・。
三越は近くです。行ってみたいと思います。
ありがとうございました。

投稿: nicoco | 2005/07/25 03:34

nicocoさん

素敵なコメントを本当にありがとうございます。

>何故か見るものや感じるものが自分にとって凄く変わって来る様に思います。

 私もそれはいろいろな絵を観ているうちにいろいろな作家の考えや歴史や宗教感や絵の描き方や生き方や真念といったものを学んでいけるので楽しいし、勉強になります。

>三越は近くです。

  わぁ~それは良かったです!!
  コクトーの芸術の人脈ってすごいです!
  自分の詩に挿絵を書き始めたのが最初だったらしいのですが、彼のデッサンと色彩の素晴らしさには感激しました。

  また、地下2階のフォートナム&メーソンのパン屋で娘がパンを製造しています。少々、デパート価格でお高いですが、ぜひお帰りでもお寄りになって下さいませね(^_-)-☆

  nicoco様のところへもぜひリンクさせてくださいませ。これからも映画をはじめ、いろいろとよろしくお願いいたします。  

投稿: Julia | 2005/07/25 08:27

はじめまして。梅(Mei)といいます。
パウル・クレーの作品は、東京国立近代美術館で見てから好きになりました。
上手く言い表せない不思議な魅力のある絵だと思いました。
私はまだまだ未熟な者ですが、
やはり絵画にしても工芸にしても建築にしても
実物のパワーというものはあるような気がします。但し今のところ見たものは東洋の美術関係
ばかりで、建築に関して言えば上野公園の美術館や国立近代美術館くらいなので
あまり大したことは言えませんが・・・


投稿: Mei | 2005/07/27 21:31

梅(Mei)様

コメントありがとうございます!

>上手く言い表せない不思議な魅力のある絵だと

  そうですよね!その魅力にどんどん虜になってしまいます!絵の奥から光るものがあってどんどん引き込まれしまいますよね!

>実物のパワーというものはあるような気がします。
  
  本当におっしゃるとおり、実物を観なければ本当のところ観てないのと同じかもしれません。また、同じ作品でも自分の成長やその時の体調などでまた、違って見えてくるものですよね!また、どうぞ遊びにいらしてくださいね!!

投稿: Julia | 2005/07/27 23:48

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音楽は最高だったし、私はとっても好きだな♪ありえない程の無敵度が気にいった [続きを読む]

受信: 2005/07/25 03:24

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